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インタビュー

須藤教授

◆自然科学総合実験について◆


 自然科学総合実験について、融合型理科実験に向けてのワーキンググループ委員長の須藤彰三先生にその経緯、目的などについてお話を伺いました。
  5/13の「弦の振動と音楽」には、特別ゲストとして日本フィルハーモニー交響楽団の伊波 睦さんとピアノ講師の福原佳三さんが参加され、ミニコンサートを行いました。その模様はこちらに掲載されています。


<目的>

 
この科目は、自然と親しむことを目的としている新しい実験科目であり、従来の基礎実験技術の取得を目的としたものではなく、「物理的方法から見れば、数学の言葉を用いて自然現象から社会現象までをどのようにして統一的に理解するか」というところにある。

<始まり>
 
融合型理科実験の導入の議論は平成11年に全学教育改革検討委員会(委員長:馬渡尚憲副総長)を設置した時からはじまり、平成14年4月に鈴木厚人理学研究科長が全学教育委員会および融合型理科実験に向けてのワーキンググループを設置したことにより動き出した。

<基本構想・テーマの意図>
 
ジョン・ナッシュの物語(「ビューティフル・マインド」として映画化されている) がキーモチーフになっており、「複雑な現象を単純化し、本質を見抜く力はどのようにして養われるのか?」というのが、この実験の基本テーマである。このテーマに「新しいことは良いこと」という要素を加えた。  この2つを取り入れるために、21世紀の新しい課題の中から選んだ実験テーマを物理学・化学・地学・生物学の4つの視点で実験するよう計画した。(図1参照) 「生命」は21世紀の中心課題になろうとしているので、まず入れようと思った。 「地球・環境」「エネルギー」も21世紀の解決課題であることから。 「物質」は物質開発が東北大学の最も強い分野であることから。 「科学と文化」音楽は感性のものであり個人差をどのように克服するかが課題であったが、楽器用チューナー(音を周波数にして表示する)を使うことによって可能になった。  具体的な方針として、自然の仕組みが理解できるようにする、実験内容や装置に工夫を施し学生に「なるほど」と納得させるようにする、原理がわかるようにする=ブラックボックスを作らない、という3項目を設けた。

図1
図1(PDF)




<1クラス300名以上の実験をするにはどのようにすればいいのか>


この自然科学総合実験は理科系全学部(理学部数学科を除く)で必修科目となっており約300名の学生が受講する。この人数だと、ちょっとしたトラブルで学生はパニックになってしまう。そこで実施に当たって次のことを検討した。
  1)実験内容
    ○実験の構想、目的、実験テーマの開発・設定、予備実験、実験室の設定・配置、保守・管理。
    ○テキストの構想、内容設定、執筆、編集(文章・体裁)、出版、販売価格・方法の設定。
    ○担当教員の役割分担、担当教員の依頼、教員研修、実施・指導内容の確認。
    ○TAの依頼、TA研修、実施内容の指導、出欠の管理
    ○指導の仕方、成績のつけ方、レポートの評価。
    ○物品の発注の仕方、装置故障への対応。
  2)学生に関する事項
    ○クラス編成、必修選択科目の扱いに関して、実験の指示、実験の仕方、実験ノートの使い方、レポートの書き方。
    ○出席・成績の管理、成績不良者への指導、時間外質問への対応。
    ○教職単位、過年度学生に対する単位の読み替え等。
    ○安全管理、緊急時の事故・病気への対応。
  3)恒常的な実施体制
    ○実施組織
    ○事務(教務・用度・管理関連)
    ○予算


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

これら様々な問題を解決してこの自然科学総合実験という講義を実施するに至った。
学生にアンケートをとったところ数値として変化が表れています。(表1参照)従来の理科実験と自然科学総合実験と比較すると興味を持てなかった学生は激減しており、興味を持った学生は50%から62%へ増えている。このことがこの実験目的の答えになっているのではないだろうか。
 表1

表1 (PDF)





尚、「融合型理科実験に向けてのワーキンググループ」は、平成16年度東北大学全教育貢献賞、総長教育賞を受賞しています。
この実験の概要は、次のURLに動画で紹介されています。
http://www.istu.jp/kougi/sudou_2005_05/sudou.html
 
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