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最終講義&インタビュー
最終講義 〈最終講義〉
  3月15日菊池康夫先生の最終講義「タンパク質・核酸・酵素」が行われた。十川教授の挨拶の後、講義が始まった。十川教授の『親切で優しく、学生に人気があった』という言葉を証明するかのように、講義席は学生でうまっていた。先生の研究テーマとそれにまつわる思い出などを語り、講義は終了した。 最後に遠藤瑞映さんが花束を贈呈。先生の研究生活をふりかえるしみじみとした講義だった。

菊池先生

〈インタビュー〉
  大学で有機化学を学び、生化学に専攻を移して先生の研究はスタートした。しかし、大阪大学蛋白質研究所で研究員となったのは、その有機化学を学んでいたからからだ。「生化学を研究するにあたって、有機化学で培った経験は非常に大きかった」とのこと。
 先生の研究テーマの中で一番比重を占めていたのは、二枚貝の靱帯蛋白質の研究である。きっかけは、田宮信雄先生が『おもしろいものがあるのでやってみよう』と言ったことらしいのだ。実験中にあまりにも非常識なデーターがでたので、「うれしくなって、すっかりのめり込んでしまう事になった」と語る。当時東京国立博物館に籍を置いていた波部忠重先生の協力を得て、なかなか手に入らないようなおもしろい貝などのデーター分析をしたとのこと。このあたりは、先生の幅広い人脈がかいま見えるエピソードだ。
 「競争がなかったので、自分のペースで研究が進められた」と語る口調は穏やかだ。
―理学部での思い出について―
 「東北大学に入学し、東北大学で定年をむかえることになった。学生時代は勉強や実験で忙しかったはずなのに、思い出に残っているのは友人との交流など楽しいことばかり。理学部全体の行事(運動会とかスポーツ試合など)で他学科の友人ができたことはその後の生活を豊かにしてくれたと思う」
 菊池先生―学生へのメッセージ―
 「昔と今の学生では遊びの楽しみ方が違うようだ。私たちはひとりで遊ぶのが下手でクラスや研究室の仲間と一緒に楽しんだし、がんばるときは一緒にがんばった。個人を大切にする今の生活には別の良さがあってそれを活かした学び方がある。大学で身につけたことがあとの人生を豊かにし、大学生活を懐かしく思い出せるような毎日を送ってほしい」
 お話を伺って感じたのは『純粋な好奇心』。自分が『おもしろい』と感じたものを研究しただけの事。といっているようでした。好奇心一杯の先生だから、今後も『楽しい』事を見つけ、マイペースで過ごされるのでしょうね。猫背気味に多少照れながらインタビューに答えてくださった先生でした。タテゴトアザラシの赤ちゃんを知っているだろうか。先生の目を見るとあの真っ白なふかふかの毛に覆われたつぶらな瞳を思い出してしまう。
〈遠藤瑞映さんからみた先生像〉
「先生は人との接し方がとても丁寧」「研究者としてだけではなく、学生を忍耐強く育て指導してくれた」とのこと。「『あなたはどう思うのか、自分で考えて答えを出しなさい』と意見をきいてくれるので、自分の研究テーマが好きになれた」と言う。
 生物から化学へと専攻をかえたため、基礎のことから丁寧に指導してくれた先生に感謝しているとのことだ。効率を優先するのではなく、回り道をしても基本から指導してくれたことが、今に活かされている。そういった様々な意味においてであろう「最初の指導教官が菊池先生で良かった」と語った。先生とのエピソードなどは孫とおじいちゃんのようで、お二人の人柄を表すかのようにほのぼのしたものだった。
一言 菊池康夫(キクチ ヤスオ)
専門分野: 生化学(有機化学を基礎として生体物質の構造、生合成、機能をしらべる研究)
 分子生物学(遺伝子の発現調節の研究。とくに、DNAに結合してタンパク質の発現を調節する転写因子の研究)

研究テーマと概要:
  翻訳後修飾されるタンパク質の研究:コラーゲンのプロリン、リシンが水酸化される仕組みを研究した。二枚貝の靱帯タンパク質がメチオニンスルホキシドを多量に含む珍しいタンパク質であることを発見した。
 転写制御因子の研究:遺伝子の発現調節領域に結合する転写因子の大量発現と作用を研究した。

〈略歴〉
昭和41年3月…東北大学理学部化学第二学科 卒業(野副鉄男教授)
昭和41年4月…大阪大学蛋白質研究所流動研究員
昭和43年3月…東北大学大学院理学研究科化学第二専攻修士課程修了
昭和46年3月…東北大学大学院理学研究科化学第二専攻博士課程修了
昭和46年4月…東北大学理学部助手
昭和48年5月…在外研究員として米国へ出張(Professor Karl Meyer, Belfer Graduate School of Science,Yeshiva University, New York,USA)
平成7年4月…東北大学大学院理学研究科助手
平成13年4月…東北大学大学院生命科学研究科助教
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