日本化学会東北支部は、今年70周年を迎えました。これを記念して、2人のノーベル化学賞受賞者と国際的に著名な研究者を招いての特別講演が9月29日(日)、30日(月)に川内萩ホールにて開催されました。
* 日本化学会東北支部website
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東北帝国大学理科大学設立当初に、ドイツから購入したクランツ標本があるとうかがって、地学専攻 長瀬敏郎先生のところにお邪魔しました。クランツ標本と呼ばれている標本は、世界的に有名な鉱物・岩石・化石標本の取り扱い商、クランツ商会から1912年に購入したもので、岩石標本、鉱物標本、化石標本、薄片標本、結晶模型からなります。世界中の有名な資料から構成されており、X線科学分析などの標準試料として用いられました。
■岩石標本■
■手に持っているのはトパーズ■
■手書きのラベル■
■標本台帳■
カード式になっており、アルファベット順に並べられ、木箱に保管されています。
■結晶形態模型■
鉱物の対称性を学ぶときに用いられる木製の結晶形態模型。個々の鉱物模型には、番号、形態名、ナウマンの面記号、ミラーの面指数、この形態を示す鉱物名、文献が記載されています。
■アフリカの星「カナリン」(レプリカ)■
1905年1月26日南アフリカのプレミア鉱山に長さ101mm×幅50.8×高さ63.5mm、重さ621.2gの巨大なダイヤモンドが発掘されました。現在では世界第2位になってしまいましたが、それまでは世界最大のカットダイヤモンドとして有名。
■化石標本■
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10月30日(水)、物理学科・物理学専攻 進学・就職ガイダンスが行われました。このガイダンスは、第一部が進学ガイダンス、第二部が就職ガイダンスの二部構成となっています。専攻長の前田和茂先生より、「みなさんは物理学の勉学に励み、スキルをUPして、能力を磨いてこられたのだから、もう少し極めたいと思ったのならできる限り進学を真剣に考えて欲しい。先輩たちの話、就職担当の先生の話を参考に社会に向けてしっかりと目を開いて歩んで行ってって欲しい。」と挨拶がありました。
実体験に則した先輩方の話は、博士課程に進むメリット、デメリットや就活での失敗談も全部お話してくれたので、とても参考になったのではないでしょうか?
【第一部】
▪ 学科委員 落合明先生の説明
▪ 核放射線物理学講座 早水友洋(D2)さん
▪ 表面物理研究室 松下 ステファン悠(D2)さん
【第二部】
▪ 就職担当 倉本義夫先生 今年度の就職状況について
▪ 就職担当 田村裕和先生 注意事項説明
▪ 物性理論研究室 山崎智史(D3)さん
▪ 素粒子・宇宙理論研究室 岡本 昂(M2)さん
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自然史標本館にガチャガチャが設置されてました。「地球のたからもの」という展示品をモチーフにしたオリジナル缶バッチです。根本さんによると学生さんがデザインしたものらしい。1回100円で5種類あります。ちなみに、今回、わたしがとったのは、『黄鉄鉱・電気石』、『大型6枚サンゴ骨格標本』、『ステゴサウルス全身骨格(レプリカ)』の3種類でした。
はじめて実物を見ました。のど飴でおなじみのかりんの実です。評価分析・研究戦略室の阿部さんのお庭に実ったものです。なしのような良い香りがします。こんなにおいしそうなのに、しぶくてそのままでは食べられないそうです。砂糖漬け、果実酒にするのが一般的のようです。
先日、理学研究科合同A棟別館の吉田武義先生がおられる岩石試料保管室にお邪魔しました。吉田先生は、一昨年理学研究科を退職されて、現在はリーディング大学院で「火山学」の講義を担当されています。
ゆったりとした研究生活を送っているものと思いきや、膨大な岩石関連試料に囲まれて、そのデータベース化で、大変お忙しい毎日を過ごしてらっしゃいます。
明治以来、採取されてきた岩石試料の多くは、今では土木工事によりコンクリートに覆われて、もう採取することができなかったり、研究された後、天然記念物となって採取そのものができなくなったり、国立公園内に分布するために、今では、採取のために特別な許可がいる場所の試料であったりします。また、これらは、海外を含むさまざまな地質環境から採取されたものであり、それらをデータベース化し、互いに比較しながら、一望できるようにすることは、とても重要なことになります。また、一部の試料については、東北大学と他機関との間の共同研究の材料としても活用されています。
吉田先生の前にあるのは、「一ノ目潟ゼノリス」。一ノ目潟は、男鹿半島先端付近に多数あるマール(噴火の後の爆裂火口に水がたまり形成された湖)の一つです。そこには、火山活動で放出された軽石などの火山岩と一緒に、マグマが地球深部のマントルから上昇して地表に至る過程で、火道の壁から取り込んだ、さまざまなマントル岩や地殻岩が発見されており、島弧のマントルと地殻を貫く天然のボーリングコア試料として世界的にも有名です。東北大学の地学専攻では、これまでにも、また今も、多くの研究者が一ノ目潟のゼノリスを研究し、多数の論文が公表されていますが、そこで用いられた試料の多くがここに集約され、吉田先生のもとで、岩石薄片・分析用粉末試料、各種資料などとともに、整理され、データベース化されています。
10月30日(水)、青葉記念会館にて、素粒子地球物理学に関する国際ワークショップが開催されました。東北大学ニュートリノ科学研究センターと東京大学地震研究所の共催で企画されたもので、地球ニュートリノ・ミューオンを用いた実験結果、また、地球化学・地震学・高圧実験等、地球の理解の為の様々なアプローチに関するワークショップです。
地球の理解という学際的分野において、各分野の最新結果や取り組みを共有し、互いの分野に共通な科学的興味への理解を深めるために開催されました。
◯ オフィシャルサイトはこちら
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