東北大学 大学院 理学研究科・理学部|アウトリーチ支援室

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2019年3月19日レポート

2月15日(金)理学・生命科学研究科 合同シンポジウム2019 -学生・若手研究者の連携による学術的研究の創出-

2月15日(金)、理学研究科合同C棟2階にて、東北大学大学院理学研究科・生命科学研究科 理学・生命科学研究科 合同シンポジウム2019 -学生・若手研究者の連携による学術的研究の創出-が開催されました。

東北大学大学院 理学研究科では、新学術領域における学生・若手研究者の連携による学際的研究の創出・創生・創造・展開を目標に、教育研究活動の一環として、異分野間の交流を図るため、2007年度から東北大学大学院理学研究科の6つの専攻(数学専攻、物理学専攻、天文学専攻、地球物理学専攻、化学専攻、地学専攻)、2016年度には新たに生命科学研究科を加え合同シンポジウムを開催してまいりました。この合同シンポジウムでは、大学院生が主体になり企画・運営を行い、教員がサポートしています。

ポスター発表者の方々全員に一分間のショートプレゼンテーションをし、聴講者は優秀なショートプレゼンテーションに投票。その結果、今年度は6名の方々に「優秀ポスター賞」が授賞されました。


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  学生企画委員長 辻本 克斗(生命科学研究科 博士課程後期2年)  
この度、理学・生命科学2研究科合同シンポジウム2019の学生企画委員長を拝命しました辻本克斗です。本シンポジウムは2008年から始まり、理学研究科の6専攻に生命科学研究科を加えた7分野合同シンポジウムとしては3度目の開催となりました。
このシンポジウムの大きな特徴として、聞き手のほとんどは科学に携わっていない人でもないし、一方で同じ分野で興味や問題意識を共有している人でもないということです。特に口頭発表においては、内容を一般向けに噛み砕きすぎても、専門的すぎても実のある議論は難しいという条件のなかでしかも限られた時間の中で発表しなければなりません。発表の中にはそういうことを明らかに意識して作られた素晴らしいものがいくつかあり、多くの人にとって非常に勉強になったことと思います。
ポスターセッションでは、各人が1分間でポスターの紹介を行うショートプレゼンテーションに引き続き、ポスター発表では昼食の提供もあり会場は活気に満ちていました。ポスター発表では聞き手に応じて説明を変えられるという利点もありますが、一方で発表の時間も口頭発表以上に限られています。その中で研究成果のエッセンスを伝えられている研究が多かったと思います。
現代では、研究分野が細分化される一方で、他分野同士のコラボレーションによる新たな知の構築が重要性を増しています。そのためには、自分の専門を掘り下げつつも、様々なことに興味を持ち勉強を続けていかなければなりません。このシンポジウムは、上記のように発表者の工夫も必要ですが、同時に、研究に携わっている聞き手が試される場でもあります。どれだけ多くの発表を理解し、面白いと思うことができるか。発表する側もそれを受け取る側も、ぜひチャレンジしていただけるとこのイベントがさらに有意義なものになると思います。
最後になりますが、本シンポジウムが無事に開催できたのは、実行委員長の小川先生をはじめ、教員委員の皆様、大学院教務の皆様、学生企画委員の皆様のご尽力あってのことです。本当にありがとうございました。

  学生企画委員 丸岡奈津美(生命科学研究科 博士課程前期2年)  
理学・生命科学合同シンポジウム2019におきまして、学生企画委員、また口頭発表者にて参加させていただきました生命科学研究科の丸岡奈津美です。
当日は、非常にバラエティーに富んだ発表を数多く聞くことができ、さらに自身の研究に関しても、普段とはまったく違う視点から多くのご指摘やご質問をいただくことができました。わくわくする研究がたくさんあり、改めて「研究って面白い!」と感じました。
私事になりますが、実は、私が本シンポジウムに参加させていただくのは、7年ぶり2度目になります。最初の会議の際に知ったのですが、2012年は、メディアテークにて開催された「第5回東北大学理学部開講100周年記念公開シンポジム」の一部として本シンポジウムを開催したそうです。私は「東北大学科学者の卵養成講座」に参加していたことで東北大学とはご縁があり、2012年、高校1年生の頃に、はるばる群馬県から、一人ポスターを抱え、このシンポジウムに参加させていただきました。当時の発表タイトルは「ミジンコの減圧ストレスに対する応答」でしたが、自分のポスターにあまり人が集まってくれず、悔しい思いをした記憶があります。今年は「日本産ミジンコ2種の種間・種内競争能力と地理的分布」というタイトルで発表させていただき、7年前とは違い、多くの先生や他の専攻の方に興味を持っていただくことができました。ミジンコの面白さを伝えることもでき、大変嬉しく思います。
おそらく研究は、進めるうちに、私たちの知識の幅を狭く、深いものにします。そして、そのうち自分の知らないことに対して「知らない、わからない」と言うことを恥ずかしく思い、他分野には余計に近寄らなくなるといったこともあるのではないかと思います。一方で、現在は特に、一般の人に対してわかりやすく研究を伝えることも求められています。こういった近年の研究の世界において、この合同シンポジウムの存在は大変貴重であり、有意義なものだと感じております。これからもますます本シンポジウムが発展し、良い形で続いていくことに期待します。
最後に、実行委員長の小川先生、学生企画委員長の辻本さんを始め、運営に携わってくださった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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