東北大学 大学院理学研究科・理学部

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【TOPICS】地球深部探査船「ちきゅう」取材

 5月5日より12日までの間、アウトリーチ支援室スタッフの久利美和助教が地球深部探査船「ちきゅう」に乗船いたしました。
 
 現在「ちきゅう」は宮城県沖にて、IODP第343次研究航海「東北地方太平洋沖地震調査掘削」を行っています。日本海溝にて深海科学掘削を行い、巨大地震を引き起こしたプレート境界断層を構成している岩石サンプルを直接採取、その種類と物性を明らかにするとともに、断層面の摩擦熱の長期変化を地震発生後早期に直接計測することを目指しています。

 今回の乗船は、「ちきゅう」IODP第343次研究航海を取材し、それをもとに乗船中の高校向けインターネットライブ講義および下船後の出前授業などのアウトリーチ活動を目的としたものです。
 古川黎明高校、福島高校との船上インターネットライブ講義を行い(*その時のレポートはこちら)、無事に「ちきゅう」より戻られた久利先生にコメントをいただきました。


 「ちきゅう」へは行くにも帰るにもヘリコプターです。行きは3日、帰りは1日遅れました。
 掘削の作業も天候次第。限られた日数の中、作業を待つことは非常に忍耐のいることでもあり、仕事の一つです。
 作業が遅れれば作業変更が必要な場合もあり、話し合いが行われます。
 作業再会を待ちつつ、サンプルが採取できたときのためにと、リハーサルのような打ち合わせも行われました。
 この地震は多くの人の生活をおびやかす大変なことでした。それでも、いえ、それだからこそ、何が起きたのかを調査すること、それもできる限りはやく調査してデータやサンプルを得ることは、研究者がやらなくてはいけないことです。その現場を、私は直接目にする機会を得ました。研究の紹介とともに、研究現場の紹介もあわせて、少しでも多くの人に伝えていきたいと思っています。


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▲掘削技術者の方と(中央が久利先生):出前授業の準備中

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▲地球深部探査船「ちきゅう」


*統合国際深海掘削計画(IODP)とは?
日本とアメリカが主導する地球環境変動、地球内部構造及び地殻内生物圏の解明を目的とした国際的な海洋科学掘削計画です。地球深部探査船「ちきゅう」、アメリカのジョイデス・レゾリューション号、ヨーロッパの特定任務掘削船(MSP)の複数の掘削船により科学研究航海を実施しています。2003年10月発足。




*詳しい情報については下記ホームページよりご覧頂けます*
IODP343航海について:JAMSTEC「東北地方太平洋沖地震調査掘削」特別ページ
久利助教による「ちきゅう」レポート:理学研究科・理学部アウトリーチ支援室

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