東北大学 大学院理学研究科・理学部

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青葉山、川内地区での異臭発生について

 去る9月7日(金)午後9時頃、都市ガスの臭い付けに使われる微量の気体が誤って理学研究科化学研究棟より漏れ出し、青葉山から川内の周辺地域に異臭が広がりました。この異臭によって、住民の皆様には多大なご心配とご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
 漏れた気体は、通称ターシャリーブチルメルカプタンと呼ばれる物質です。この物質は、もともと人体への毒性は極めて低いものですが、その独特の臭いの強さから家庭用都市ガスの付臭剤※1として広く用いられています。今回漏れた量は最大でもわずか1 gと見積もられており、総量としても人体には害のない量※2です。さらに実際には空気と混じり拡がることで、全く無毒に等しい程度に薄められていたと考えられます※3。したがいまして、科学的知見から判断しても人体への影響はほとんどございませんのでご安心くださいますようお願いいたします。
   今回の漏えいの直接の原因は、実験者が誤って試薬瓶を転倒させたことによるものでした。漏えい後すぐに的確な脱臭分解処理を行いましたが、処理を免れた残臭が排気されたために、このようなご迷惑をおかけすることになりました。今回の件につきましては、直ちに実験関係者に厳重注意を行い、再発防止のため万全の体制を整えるよう指示した所です。今後も周辺住民の皆様がいささかのご心配もなさらなくてすみますよう、化学物質の取り扱いはもちろんのこと各種実験におきましても、万全な体制のもと維持管理に努めて参りますので、何卒ご理解とご容赦をお願い申し上げます。

平成24年9月11日
理学研究科長 福村 裕史


※1:ガス漏れを気づきやすくするため、故意に混入させている臭いの強い化学物質です。
※2:1g 総量摂取しても生命の危険は無いと考えられます。
※3:一時間内にドラフト内排気の空気500m3のみと混合したと仮定しますと平均濃度は0.5 ppmです。実際には拡散により混合希釈されますので、さらに低濃度であったと推定されます。

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