東北大学 大学院理学研究科・理学部

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生物学科・生命科学研究科 田村 宏治 教授 が 平成30年度 日本動物学会学会賞を受賞

生物学科・生命科学研究科 田村 宏治 教授が 平成30年度 日本動物学会学会賞 を受賞しました。

■受賞者:生物学科・生命科学研究科 田村 宏治 教授
■賞 名:平成30年度 日本動物学会学会賞
■受賞題目:脊椎動物付属肢の発生・再生・進化の研究
■受賞理由:
田村宏治会員は、ニワトリやアフリカツメガエルなどの胚を材料に四肢の発生、再生、進化についてのきわめてユニークな研究を進めてきた。四肢の発生についての研究では、前後軸パターン形成について重要な成果をあげている。レチノイン酸の作用機序を示し、shh がどのように肢芽の後端部の限定された領域で発現するのかについて明らかにした。そして、「全ての脊椎動物は、体幹側方と背側正中に付属肢を形成する潜在能力を持つ」という仮説を打ち出している。また、再生研究では、なぜアフリカツメガエルは成体になると肢の再生ができなくなってしまうのかの原因を探ることを通して、形態的にも機能的にも完全な肢を再生するために必要な能力とは何かを明らかにすることに挑戦してきた。さらに、四肢の多様性の研究では、鳥類の翼にある3本の指が、一般的な5本の指のうち、第1、2,3指のアイデンティティーをもっていることを示した。近年では、鳥特異的な遺伝子発現制御領域を同定し、鳥類の前肢に風切羽が形成されるようになった進化のシナリオを提唱した。このように脊椎動物の四肢に関する多岐にわたる研究により、動物学の発展に多大な貢献をした田村会員の功績は、日本動物学会賞を授与するにふさわしい。 ■備 考:
公益社団法人日本動物学会
東北大学大学院生命科学研究科 生態発生適応科学専攻 個体ダイナミクス講座 動物発生分野



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