縁があればいつか一緒に地震予測に向けた研究をしましょう。

青葉山の面々 - Message from Aobayama.

加納 将行

1.現在、どんな研究をしていますか?

プレート沈み込み帯では地震のような急激な断層運動だけでなく、スロー地震と呼ばれる比較的ゆっくりとした断層運動も起きています。私は、GPS(GNSS)等の地殻変動データや物理シミュレーション、それらを融合したデータ同化や機械学習といった手法を用いて、プレート沈み込み帯で現在どのような断層運動が起きているのか把握し、それが今後ー例えば1週間や1ヶ月でーどのように推移していくのかを予測するための研究を行っています。詳細な内容に興味がある方はこちらもご参照ください。

2.興味を持ったきっかけは?

大学に入学したときは数学や物理をやろうと思っていました。私がいた大学は専門分野を選ぶのに2年間悩めたので、いろんな分野の授業を受けていくうちに日常生活になじみのある地球物理学が面白そうと思いました。最終的に今の研究分野に進もうと思ったのは小さい頃に経験した兵庫県南部地震です。地震予測は(いうまでもなく)大変難しい問題ではありますが、自分の研究が少しでも地震の予測に繋がればいいと思って研究を行っています。

3.メッセージ

大学に入るまで自分が研究者になるとも、地震学の研究をするとも思っていませんでした。幅広い選択肢があるのは若い人の特権でもあると思います。自分が興味を持っている分野はもちろん、幅広い視野でいろんなことに興味を持って自分の世界を広げていってもらえればと思います。私は東北大出身ではないですが、東北大は充実した学習・研究環境が整備されていると感じます。縁があればいつか一緒に地震予測に向けた研究をしましょう。