動物の個体発生(体づくり)のしくみがどのように進化してきたのかを、顕微手術や分子発生学の手法で研究しています。研究対象はさまざまな種類のウニ。特に発生初期に形成される「小割球」という特殊な細胞の機能と進化に興味があります。ウニの小割球の起源を探っているうちに他の動物と比較したくなり、最近ギボシムシやクラゲの観察も始めました。
動物の個体発生(体づくり)のしくみがどのように進化してきたのかを、顕微手術や分子発生学の手法で研究しています。研究対象はさまざまな種類のウニ。特に発生初期に形成される「小割球」という特殊な細胞の機能と進化に興味があります。ウニの小割球の起源を探っているうちに他の動物と比較したくなり、最近ギボシムシやクラゲの観察も始めました。
「発生」に興味をもったのは小学生のころ。飼っていた金魚の産んだ卵が発生していく様子を見て、体づくりの不思議に惹かれました。「進化」との出会いは大学で。臨海実習で知った海産動物の多様性と、講義で取り上げられたドーキンスの本(「生物=生存機械論」紀伊国屋書店)が新鮮な驚きでした。「発生」と「進化」の両方を研究テーマに決める段階では大学、大学院、ポスドク時代に巡り合った先生方から大きな影響を受けました。
私の研究室は青森県の陸奥湾に面した浅虫海洋生物学教育研究センターにあります。陸奥湾に生きる様々な動物が研究対象です。いろいろな海産動物の発生を観察すれば、体づくりの方法の豊富なバリエーションにきっと驚かされるはず。体づくりのしくみの進化についてはわからないことだらけ。目の前の海から発生と進化の謎をとく鍵が見つかると信じています。