大学生活で何か自分がのめり込めること(学問に限らず)を見つけて欲しい

青葉山の面々 - Message from Aobayama.

中村 聡さん
数学専攻
博士課程後期
2年

1.
現在、どんな研究をしていますか?

「空間の“美しい形”の特徴づけ」の研究をしています。より正確には、「与えられた代数多様体に、スカラー曲率が一定なケーラー計量が存在するための必要十分条件は何か?」という問題に関する研究をしています。ケーラー計量は、空間(代数多様体)内のベクトルの内積を測るものであり、空間の形(スカラー曲率)を決めます。つまり、私の研究では、美しい形とはスカラー曲率が一定であることに対応しています。私は、この問題に対し、空間全体が作る空間の理論(モジュライ理論)の視点からの特徴づけを研究しています。

2.
興味をもったきっかけは?

全くの偶然でした。学部3年生のとき、ある先生に「どんな本を勉強したらよいですか?」という不躾な質問をしたら、何冊かの数学書を紹介してくれました。そのうちの2冊(どちらも英語で書かれていた)を2年間掛けて読み切りました(1年間で1冊しか読み切れないというのは、数学科あるあるだと思います)。その中の1冊の巻末に、割と最近の研究の流れが紹介されていて、上述した問題も紹介されていました。この問題に関する研究では、多くの日本人研究者が貢献していて、日本語で書かれた関連する数学書が1冊あることを知りました。最近の研究を日本語で勉強できるなんてラッキーだと思いその本を眺めていると、現在の指導教官の名前があり、今に至るというわけです。

3.
メッセージ

大学生活で何か自分がのめり込めること(学問に限らず)を見つけて欲しいと思います。自分の場合はそれが数学だったわけですが、そういうことが1つでもあると、大学生活が強く自分に焼きついて、一生の思い出・一生の財産になるような気がするのです。

名前:
中村 聡(なかむら さとし)
所属:
数学専攻 博士課程後期2年
研究室:
板東重稔研究室所属ですが、数学専攻では研究室という単位はあまり重要ではなく、各々が独立して研究しています。
出身地:
栃木県真岡市
最近読んでいる本:
沢木耕太郎著「深夜特急」全6巻
研究分野:
幾何学、特に複素微分幾何学
掲載日:
2017.2.22
JAEN