世界は謎に満ちている

青葉山の面々 - Message from Aobayama.

植田 美那子先生
生物学科、生命科学研究科
生態発生適応科学専攻
教授

1.
現在、どんな研究をしていますか?

植物が、花や根のような複雑な「かたち」をどうやって作るのかを理解するために、植物の細胞のなかで何が起こり、それがどのように植物全体のかたち作りにつながるかを調べています。具体的には、植物の受精卵に注目し、高精細ライブイメージングによる細胞内動態の可視化や、さまざまな遺伝子の解析を行っています。

2.
興味を持ったきっかけは?

子供の頃から花や植物が好きだったのと、複雑な仕組みを基本から理解したいと思ったのとで、植物の受精卵に注目しました。花が受粉すると、父親の花粉から来た精細胞と、母親のめしべのなかで作られる卵細胞が合わさって受精卵が作られます。受精卵は一つの細胞ですが、細胞分裂を繰り返して、新しい植物になります。つまり、植物の全身がたった1細胞しかない時期が受精卵ということです。そこで、受精卵が細胞分裂して次第に植物が作られる様子を調べれば、植物のかたち作りの仕組みが分かるな、と思ったんです。

3.
メッセージ

「たった一つの細胞から、どうやって植物のかたちができるの?」という問いの答えを探して研究をしています。こんな素朴な疑問でも解き明かすのが難しく、生物学に限らず、世界は謎に満ちています。学校の授業では「もう分かったこと」をずっと習うせいか、大学の研究でも、「答え」や「失敗しない筋道」を教えて下さい、と聞かれることがあります。しかし、そんなものはありません。まだ世界の誰も知らないことを、自分なりに手探りで解明しようというのが研究なので、それを根気よく楽しめる人が、理学に向いていると思います。

名前:
植田 美那子(うえだ みなこ)
所属:
生物学科、生命科学研究科 生態発生適応科学専攻 教授
研究室:
植物細胞動態分野
出身地:
大阪府
最近読んでいる本:
「卒論・修論研究の攻略本」(石原尚)学生さんが、どう研究を進めるかを考えるうえで、色んなヒントをくれると思います。
研究分野:
植物発生学
掲載日:
2023.2.28
JAEN