不思議だな、と思うところから研究が始まる

青葉山の面々 - Message from Aobayama.

ハゼミ マドカ ユーリカ

1.現在、どんな研究をしていますか?

DNAは2重螺旋構造をとっていると広く知られていますが、近年4重鎖DNAなど、DNAが多様な構造をとることが明らかになってきています。4重鎖DNAは癌などの難病性の疾患と関係していることがわかっており、創薬のターゲットとして注目を集めています。私はそのような4重鎖DNAに特異的に結合し反応する小分子の設計、合成、評価のサイクルを通して、新しい機能性小分子の開発を行っています。

2.興味をもったきっかけは?

私は幼いときから自分の身の回りに起きる現象について興味を持っていました。例えば、どうして風船が空に浮かび上がるのか、また風邪を引いたときにどのように薬が体を治してくれるのか、など、数々の科学現象を理解しようとしていました。そのような幼いときからの感情がきっかけで、私は東北大学で化学の道に進むことに決めました。東北大学で専門知識を学び、自分の研究を始めていく中で、私の中の化学に対する好奇心がますます強くなると同時に、実験から多くの喜びを得られています。研究を進めていく中で問題解決能力、チームワーク、忍耐力などを身につけることができるため、将来の私のキャリア形成に大きく役に立つと考えています。

3.メッセージ

6年前私はインドネシアの高校を卒業して、東北大学に入学しました。当時の私は故郷を離れ、数多くの異国の生活への不安や恐怖を持っていましたが、今は東北大学に入学してよかったと心から感じています。なぜなら、学生生活の中では日本語学習に苦しみましたが、それを克服し、数多くの挑戦的な研究課題に取り組むことができたからです。もちろんそこには多くの素晴らしい先生との出会いや、日本人はもちろん多くの東北大学で勉強する世界中の友達の支えがありました。私は日本での留学を通して人間的に成長することができたと感じています。これから東北大学に入学する皆さんは大学の最先端の研究活動を行えるだけでなく、母国では味わえないかけがえのない人生経験ができると思います。