隕石や小惑星リターンサンプルの分析から、太陽系の過去を読み解く研究をしています。今から約46億年前,宇宙の中でどのように太陽系が形成し進化していったのか、当時の情報を記録しているのが隕石や小惑星のサンプルです。最近は、サンプルの中に保存された小惑星の水(鉱物の中に閉じ込められた一滴の水)をX線CTを使って探索し、直接分析する研究に取り組んでいます。太陽系で最初にできた水はどのような特徴をもっていたのか、その水が天体のなかで岩石や有機物と化学反応し、互いにどう進化していったのか明らかにしたいと思っています。
きっかけは大学で隕石学の講義を受けたこと、実際の隕石試料を顕微鏡を使って観察したことでした。当時はアメリカのスターダストミッションや日本のはやぶさミッションによって、探査機を送って実際の天体からサンプルを採取するサンプルリターンミッションが実現し始めた頃で、大学でもサンプル分析が行われていました。講義の中でサンプル分析の様子や隕石の分析からどんなことが分かるのかを聞いて、これから発展していく研究分野だと感じました。実習で実際に隕石の分析を体験して、研究活動について具体的にイメージを持てたことも、地球外物質研究の分野に進むきっかけになったと思います。
大学では日々、色々な研究が行われています。講義やウェブコンテンツでその一端を覗くことはできますが、実際の研究の様子や醍醐味を知ることは難しいと思います。何かのきっかけで興味を持つ研究に出会ったら、その研究をしている人に実際に会って話を聞いてみてほしいと思います。その人がどんな顔で研究をしていて、研究のどんなところを面白いと思っているのか、話をすると見えてきます。また自分の興味が向いている方向も見えてきます。色々な人と話して、自分がしたいこと、面白いと思うことを見つけて、大学生活を楽しんでほしいと思います。