予期せぬ出会いを楽しむ

青葉山の面々 - Message from Aobayama.

敏蔭 星治さん
天文学専攻
博士後期課程
1年

1.
現在、どんな研究をしていますか?

宇宙はしばしば不変的なものの象徴として取り上げられますが、中には人間のタイムスケールで劇的に変化するような爆発現象が存在しています。私はそうした劇的な爆発現象を理解するために観測的なアプローチで研究を行っています。
特に、現在は宇宙から降り注ぐ「ニュートリノ」と呼ばれる粒子に着目しています。南極の氷を利用したニュートリノ検出装置「IceCube」によって、宇宙からエネルギーの極めて高いニュートリノが降り注いでいることが明らかになりました。しかしながら、ニュートリノのみではその到来方向の決定精度に限界があり、高エネルギーニュートリノがどんな場所でどのように生成されたのかは未だ解明されていません。
宇宙で起こる爆発現象はこうした高エネルギーニュートリノの起源として期待されています。こうした爆発現象をひとつひとつ捉えることのできる光と、ニュートリノの観測を組み合わせることで、爆発現象が高エネルギーニュートリノの起源になり得るかどうかを検証しています。

2.
興味を持ったきっかけは?

宇宙や天文学に漠然とした興味を抱いたのは、幼い頃に「宇宙探検(作:ピーター・ボンド、訳: 小葉竹 由美)」という本を眺めていたことがきっかけだったように思います。その本にはハッブル宇宙望遠鏡が捉えた「星の最期」など、様々な宇宙の姿が収められていました。当時は、地球上では見ることのできない現象に対して「なんでもありで面白い」と考えていた気がします。
大学では、この一見「なんでもあり」な宇宙の背景にある物理を学ぶことができます。また、かつては眺めるだけだった観測データを自ら解析できるようになり、これらを組み合わせることで遠い宇宙の現象を理解できることに魅力を感じています。

3.
メッセージ

自分がやってきて良かったと思うことは、「こういうことが好き!やってみたい!」という気持ちを積極的に周りの人に伝えてきたことです。現在、私が所属している研究室や研究テーマも、そうしたやりとりを通じてたどり着いたものです。特に現在の研究テーマに関しては、研究室に入った当初は全く想像もしていなかったものでした。自分の興味や関心を言葉にして伝えることで、新しい出会いや可能性が広がっていったと感じています。さまざまな専門分野の人達が集まる大学で、ぜひ交流を通じた予期せぬ出会いを楽しんでもらえればと思います。

名前:
敏蔭 星治(としかげ せいじ)
所属:
天文学専攻 博士後期課程1年
研究室:
田中雅臣研究室
出身地:
兵庫県
最近読んでいる本:
ダンス・ダンス・ダンス/村上春樹
研究分野:
宇宙物理学
掲載日:
2025.10.28
JAEN