東北大学 大学院 理学研究科・理学部

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【受賞】物理学専攻 日笠健一教授が第14回(2014年度)素粒子メダルを受賞

物理学専攻の日笠健一教授が「素粒子標準模型の精密検証を可能にした理論計算の確立」 により、第14回(2014年度)素粒子メダルを受賞しました。



■賞名:
第14回(2014年度)素粒子メダル
■受賞日(授与式):
2014年9月20日
■受賞対象論文:
「素粒子標準模型の精密検証を可能にした理論計算の確立」
K.Hagiwara, R.D.Peccei, D.Zeppenfeld and K.Hikasa,"Probing the Weak Boson Sector in e+ e- ---> W+ W-",Nucl.Phys.B282, 253-307 (1987).
■授賞理由:
非可換ゲージ理論に基づく素粒子標準模型の重要な性質は、ゲージ粒子の自己相互作用が存在することであり、その定量的な検証のためにCERNでは1990年代に電子・陽電子コライダーであるLEPの衝突エネルギーをW粒子対生成領域に上げるLEP2実験が計画、実施された。対象論文は、LEP2実験の計画段階に書かれたもので、ゲージ粒子の3点結合に影響を与える一般的な有効相互作用を書き下し、そのヘリシティー振幅を与えるという系統的な方法により、LEP2実験の解析の基礎となる理論的な枠組みを提示したものである。その解析の形式は、LEP2のみならず、TEVATRONやLHC実験における標準模型を超える相互作用の探索の解析にも広く使われている。このように対象論文はゲージ理論の実験的な検証法を論じた基礎的な論文であり、素粒子メダルにふさわしい業績であると認められる。


※素粒子メダルとは、素粒子論グループのメンバー(旧素粒子論グループメンバーも可)もしくは、素粒子論グループの発展に大きな功績のあった人に授与されます。
詳しくはこちらをご覧ください。


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