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2018年3月19日レポート

3月6日(火)生物学科 中静 透 教授 最終講義

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 3月6日(火)、生命科学プロジェクト総合研究棟(片平キャンパス)講義室にて、生物学科 中静 透 教授の最終講義「樹木と動物との相互作用による森林生態系の変化」が行われました。
 中静先生は、平成18年に東北大学大学院生命科学研究科教授として着任され、森林生態系における生物多様性維持機構熱帯林や温帯林において、生物多様性が維持されるしくみや気候変動が生態系に与える影響、適応策など、幅広く研究を進めてこられました。
 当日は、中静先生が "日本の森林で気になっていること" を様々な実例を交えてお話されました。講義室には学生や教職員など多くの方が聴講に訪れ、講義終了後には、中静先生の長年にわたる研究・教育に対するご尽力とご功績に感謝と敬意を込めて、惜しみない拍手が送られました。
 中静先生の今後のご健勝とますますのご活躍をお祈りいたします。

中静透先生よりメッセージをいただきました  

 最終講義を多くの方に聞いていただき、ありがとうございました。思い出話はしたくなかったので、最近考えている日本の森の問題点と私の研究のかかわりについて話させていただきました。今後も研究者としてこの問題にはかかわってゆきたいと思っています。
 東北大学での12年間は、GCOEや学術資源研究公開センター、植物園の仕事など、手を抜けない仕事も多かったですし、東日本大震災などをきっかけに始めた活動もあり、あっというまに過ぎてしまった感があります。それでも、すこしは東北の自然を生かした研究ができたかと思っていますし、その自然のすばらしさは堪能しました。これからは京都の総合地球環境学研究所でプログラムディレクターをしますが、大学共同利用研究機関法人人間文化研究機構の傘下にある研究所ですので、地球環境問題に関心のある方は研究提案をすることができます。ぜひ東北大学からも研究の提案をしていただきたいと思っています。
 東北大学で一緒に研究をやっていただいた教員、学生のみなさま、事務・技術でサポートしていただいた方々、たいへんありがとうございました。楽しく実り多い時間を過ごすことができました。

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▲八甲田山で毎年行っていた森林調査のときに。

  生物学科の饗庭正寛先生より
中静先生へのメッセージをいただきました  

 中静先生は、私にとっては博士課程での指導教員でもあり、京都大学時代から17年以上のお付き合いになります。初めて研究室訪問にうかがった際に温かく迎えて頂いたことを昨日のように思い出します。
 先生から教わったことを数え上げればきりがありませんが、フィールド系の研究者としては、世界各地の森林にご一緒して、森の見方を教えて頂いたことが、やはり何よりの思い出です。今では私自身が学生を指導する立場となりましたが、先生から教わったことを私なりのやり方で次の世代にも継承していけたら、と願っております。
 学外の仕事でご不在の事が多かったにもかかわらず、学生とのコミュニケーションをとても大切にされており、研究室には常に和気藹々とした雰囲気が満ちていました。時には、研究に対する自主性の不足を厳しく指摘され戸惑う学生もいましたが、卒業後、遊びに来た彼らが「働くようになり、先生が仰っていたことがようやくわかった」と述懐している姿もしばしば目にします。
 最後になりましたが、これからも一緒にフィールドで研究できることを楽しみにしております。お体に気をつけて、ますますのご活躍をお祈りしております。

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▲秋保で行われた研究室のお花見にて。

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