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2017年2月 3日レポート

1月22日(日)第7回 気象サイエンスカフェ東北「スーパーエルニーニョの次はラニーニャが心配!天気はどうなる!?」

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 1月22日(日)、エル・ソーラ仙台 大研修室にて、第7回 気象サイエンスカフェ東北「スーパーエルニーニョの次はラニーニャが心配!天気はどうなる!?」(主催:日本気象学会東北支部、日本気象予報士会東北支部)が開催されました。
 講師は理学研究科 地球物理学専攻の須賀 利雄 教授。先月、東北大学サイエンスカフェで講師を務められたばかりですが(その時の模様はこちらから)、今回は気象にクローズアップした「エルニーニョ」をテーマにお話しされました。参加者は50数名。会場は満席となりました。
 エルニーニョとラニーニョは、ともに熱帯太平洋(赤道付近)の海と大気がお互いに影響を与え合って発達する現象です。赤道付近では通常は東風が吹いていて、海の表面付近の暖かい水を西部に吹き寄せています。このため赤道域西部では海面の温度が高く、大気の対流活動が活発です。何らかの原因で東風が弱まると、西部にたまった暖水を支えきれなくなり、暖水が中部・東部に流れ出します。その為、中部・東部の海面の温度が上昇し、中部で対流活動が活発になります。この現象が「エルニーニョ」です。反対に、東風が強まると「ラニーニョ」となります。
 須賀先生は、これらの現象を「だるまストーブ」に例え、説明されました。「エルニーニョ現象=赤道域西部にあっただるまストーブが中部に動くようなもので、ストーブの置き場所を変えると部屋の空気の流れが変わるように、エルニーニョ時には世界中の空気の流れが変わると考えると、日本の天候に与える影響を考察出来ます。」まとめとして、エルニーニョ時には、太平洋高気圧の北への張り出しが弱まり(冷夏)、冬型気圧配置が弱まる(暖冬)傾向がある。ラニーニョ時には、太平洋高気圧の北への張り出しが強まり(暑夏)、冬型気圧配置が強まる(寒冬)傾向がある。とのこと。
 須賀先生の講演を受けて、各テーブルでディスカッションを行います。ファシリテータは、須賀研究室の学生が担当しました。最後に各テーブルで出された質問に須賀先生が回答します。たくさんの質問が出て、この講演会への関心の高さが伺えました。

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