地圏は、岩圏(固体地球)・水圏・気圏を包括する領域であり、その中には人間をはじめとする生物よりなる生命圏(や人間圏)も含まれます。地圏環境科学科は、このような地圏の仕組みや成り立ちを多様な視点から探究し、さらに将来像を描き出すことを目指しています。このため、伝統的な研究手法や専門分野の特有の思考に捕われることなく、異分野と積極的に交流し、将来の枠を超えた新たな“地圏感”を創出するよう、努力しています。
地圏環境科学科は、地球・生き物(化石を含む)・人間大好き人間が集う学科です。
21世紀の地球・惑星科学では、46億年前にガス星雲である原始太陽系から地球などの惑星が急速に形成され、40億年前には地球表面が徐々に冷えてプレートテクトニクスが始まり、30億年前から有機物から最初の生命への進化が生じたことなどを明らかにしてきました。しかし、原始太陽系からの惑星の誕生、地球の形成や初期進化、生命の誕生と地球・生命の相互作用、地球中心核の構造と物性などは未知な部分が多く、物理学・化学・生物学などとの融合科学として発展しています。そのため、ナノサイズからマクロサイズの連続的な階層での研究が進んでいます。
1911年の東北帝国大学理科大学開設とともに、数学科、物理学科、化学科とともに日本で二番目の「地質学科」が設置され、その後、地質学古生物学科・岩石鉱物鉱床学科・地理学科の3学科に拡充されました。
1992年には地質学古生物学科と地理学科を統合し新たに「地圏環境科学科」が発足、岩石鉱物鉱床学科は「地球惑星物質科学科」として現在に至っています。
マグマが何処で発生し、火山が何故どのように噴火するのかというメカニズムや、地下深部での熱水の働きなど、地球のダイナミックな活動について、岩石・鉱物の化学分析、マグマ・火成岩・変成岩の合成実験などから研究しています。
火山学・地質流体研究グループ東北大学では、自然科学全般にわたる活発な教育研究活動が行われています。紹介動画「東北大学理学部・理学研究科 SCIENCE CHALLENGERS」では、自然に潜む様々な謎の解明に「挑戦する」8人の世界的研究者を紹介しています。動画では、各研究者の研究概要と、研究に密接に関係する実験器具や関数などを簡単に紹介していますが、「もっと研究の詳しい内容が知りたい」、「他にどんな研究者がいるかを知りたい」、「各学科の詳しい教育・研究内容・入試要項を知りたい」と思った方は、是非、このホームページのコンテンツをクリックしてみてください。