東北大学 大学院 理学研究科・理学部|アウトリーチ支援室

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2015年7月 6日レポート

6月26日(金)Vaughan Jones 氏 特別講演が開催されました。

 6月26日(金)、理学研究科 青葉サイエンスホールにて、Vaughan Jones 氏の特別講演会が開催されました。
 ヴォーン・ジョーンズ(Vaughan Frederick Randal Jones)氏は、ニュージーランド出身の数学者で、1990年にはフィールズ賞を受賞されています。
 会場は合同C棟の青葉サイエンスホール。開催前より約90名の来場者(学内、学外を含む)で埋め尽くされました。

  Vaughan Jones プロフィール  
ヴォーン・ジョーンズ(Vaughan Frederick Randal Jones)は、ニュージーランド出身の数学者。オークランド・グラマー・スクール卒業。オークランド大学卒業。カリフォルニア大学バークレー校教授。1990年フィールズ賞受賞。 1983年に作用素環論にJonesの指数理論を導入した。 この理論は分類理論において新視点を提供し、量子Galois理論とでも呼べるものを準備した。 さらにジョーンズ多項式を発見し、作用素環論と無関係とも思えるトポロジーとの密接な関係を示した。 ジョーンズ多項式はその後エドワード・ウィッテンによって一般の3次元多様体の不変量(Jones-Witten不変量)に拡張され、場の量子論などに応用された。 Jonesによって作用素環論、トポロジー、数理物理学の三角関係の研究に貢献した。

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  数学専攻 小谷 元子 先生のコメント  
6月26日(金)、Vaughan Jones 氏による講演会が理学研究科主催で開催されました。ご支援いただいた研究科にお礼を申し上げます。Jones氏は低次元トポロジーと作用素環という、まったく異なる数学の分野を結びつけ数理物理にも大きな影響をあたえたJones 多項式の生みの親です。1990年にフィールズ賞を受賞されています。講演では、理学研究科の数学を専門としない大学院生を念頭において、直観に訴えながら、現在進行形の研究のアイデアまで紹介される意欲的な名講演でした。
この講演会は、Jones氏が,Anatoly Vershik, Cedric Villaniとともに日本数学会主催「高木レクチャー」のため仙台を訪問した機会に企画されました。高木レクチャーとは、日本の近代数学の父ともいわれ、その名前を世界中の数学者で知らない人はいない、高木貞治博士のお名前を冠とし、最高峰の数学者から最先端研究をわかりやすくサーベイしていただくレクチャーシリーズです。2006年より毎年2回、京都大学と東京大学で一回ずつ開催しています。今回、高木レクチャーを初めて東北大学で開催できました。仙台でということで来てくださった講師のかたもいらっしゃったと聞きました。日本全国から200名近くの数学者が集まり活発な議論がありましたが、講演のなかで、なんどもその分野での日本の数学の貢献、特に東北大学関係の数学者の貢献に言及されたことに意を強くしました。

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