東北大学 大学院 理学研究科・理学部|アウトリーチ支援室

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2013年5月15日取材

東北大学大学院理学研究科 合同入試説明会2013(東京会場)の模様

 5月11日(土)、東北大学東京分室(サピアタワー10階)にて「東北大学大学院理学研究科 合同入試説明会2013」が開催されました。
 今年で5回目となった合同入試説明会、東京はあいにく雨模様となってしまいましたが合計76名の方に参加いただきました。昨年よりも約30名ほど多く、中には関西地方から参加してくださった学生さんもいらっしゃいました。
 理学研究科全体の紹介の後、各専攻にわかれて入学試験や研究分野の説明等が行われました。また、説明会には理学研究科の大学院生もサポーターとして参加しており、学部と大学院での研究の違いや仙台のこと、そして実際に他大学から東北大学大学院理学研究科に進学した時の体験談が紹介されました。
 参加者は説明会終了後も、熱心に先生方や院生に質問しており、将来の進路について真剣に考えている姿が印象的でした。
 東京会場は終了しましたが、5月から6月にかけて仙台で大学院入試説明会を開催している専攻もありますので、今回参加できなかったみなさんはそちらに出席してみてはいかがでしょうか?



 

2013年5月14日取材

地球物理学専攻 海野德仁教授 最終講義

 3月22日(金)、理学部大講義室にて地球物理学専攻 海野德仁教授の最終講義「地震:出会いから衝撃まで」が行われました。
 最終講義では、入学当初天文学をやろうと思いってた海野先生が地震の研究へと進んでいったきっかけや岩手県の北上や秋田県の男鹿半島などで行った地震観測、2011年の東北地方太平洋沖地震で受けた衝撃、そしてこれからも地震学の研究を続け、小中学校への出前授業などを通して社会と研究者の距離を近づける努力をしていきたいとお話してくださいました。

海野先生よりメッセージをいただきました
  ー退職を迎えてー  

 東北大学にお世話になってから46年が過ぎます。大学2年の川内キャンパスでの英語の授業中に発生した1968年十勝沖地震(マグニチュード7.9)が、地震学に興味を持ち始めたきっかけでした。これまでに30個近くの大地震と関わりを待ち、地震発生機構やプレート沈み込み帯の地震テクトニクスの関する研究を続けてきましたが、一昨年の東北地方太平洋沖地震は強烈な衝撃でした。地震国日本で地震研究をあきらめることは決して許されるものではありません。社会との関わりを保ちながら、若い方々と共に、これからも地震発生のしくみに挑戦し続けたいと思います。

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▲最終講義で参加者の質問に答える海野先生

  地震・噴火予知研究観測センターの松澤 暢先生より
海野先生へのメッセージをいただきました  

 海野先生との出会いは,私達が1980年に4年生としてセンターに配属されたときの,スタッフとの顔合わせが最初だったろうと思います.長髪にヘアバンドというスタイルがとても印象的でした.このヘアバンドは海野先生にとって仕事が猛烈に忙しくなったときに装着される「勝負アイテム」であり,これを身に着けたときの先生からは,ちょっと近寄りがたいオーラが感じられたものでした.当時30代になられたばかりの先生の若さとエネルギッシュなオーラに引かれ,私は大学院の5年間,先生と同じ部屋で研究をさせていただきました.今から考えると,私はかなり生意気なことをたくさん発言していたように思いますが,先生はいつも優しく受け止めてくださいました.

▲海野先生(左)と松澤先生
 先生は,二重深発地震面の発見や,近地sP変換波の発見とそれに基づく海域の高精度震源分布の推定,宮城沖地震の階層構造の発見など,極めて数多くの世界的研究をなされてきましたが,私が一番印象に残っているのは,東北地方の減衰構造の推定の研究です.当時,地震波速度構造のトモグラフィがようやくポピュラーになりかけた頃で,地震波減衰構造をまともにインバージョン手法で推定するなんて誰も手をつけていませんでした.一番の問題は,地震波形が当時はアナログで収録されていたので,波形のスペクトル解析に膨大な手間がかかったことです.海野先生は,自作のバンドパスフィルターを通したアナログ波形の振幅をスペクトル振幅とみなして処理されて,見事に東北地方の減衰構造を解明されたのでした.アナログテープにアナログフィルター,出力は16ch熱ペンレコーダーで,振幅は記録紙の方眼目盛を読み取って手帳に書き込むという,根気強い作業が必要な研究でした.この研究のために購入された16ch熱ペンレコーダーを,そのあと,私は修士論文の研究で使用させていただき,海野先生を見習って,朝から晩まで根気よく毎日アナログ波形の再生をしておりました.
   先生の思い出で忘れてはならないのは,大地震への対応です.1978年の宮城県沖地震のときは,当時渡米されていた長谷川先生に代わって,宮城県沖地震の対応の最前線に立って観測研究を引っ張って来られました.当時はまだプレートテクトニクスを疑問視する発表も学会でなされていた時代ですが,海野先生らは,この宮城県沖地震がまさしくプレート境界で起こったことを高精度の余震分布とメカニズム解から明らかにし,プレート運動によって大地震が発生することを明確に示されたのでした.
 1983年日本海中部地震の際は,当時のテレメータ装置のダイナミックレンジが低かったため,多チャンネルのレコーダを利用して高ダイナミックレンジの波形を現地収録しようとして,海野先生と一緒に男鹿観測点まで行き,そこで寝泊まりしながら波形の収録・読み取りを行いました.地震発生後,あちこちで寸断された道を迂回しながら苦労して現地に入り,休む間もなく現地で観測の準備を始めましたが,大慌てで持ち込んだ手作りのアンプがいろいろとトラブルを起こし,現地の限られた機材とパーツでいろいろと工夫しながら修理してなんとか観測システムを立ち上げたことを思い出します.私は当時,学生だったので車の運転はできず,海野先生が何時間もかけて運転して来て,そのままほとんど徹夜で苦労して観測装置を立ち上げられた姿に感動しました.
 そして2011年の東北地方太平洋沖地震の際には,センター長として,観測点の復旧や機材の調達,メディアへの対応や,市民の方々からのお叱りの電話への応対等,本当に心労が絶えなかったと思います.私はあいにく地球物理学専攻の専攻長を務めていたので,そちらの対応に追われて,センターのことはすべて海野先生にまかせっきりで何もできなかったことを大変申し訳なく思っております.
 この春,ようやく定年を迎えられて,ゆっくりとしていただけるはずだったのですが,「安全・安心」のリーディングプログラムである「グローバル安全学トップリーダー育成プログラム」が採択されたことにより,海野先生には,本プログラムの専任の教授として引き続きご尽力いただくことになりました.先生のわかりやすい講義や解説は,「安全・安心」分野のリーダーを育てるうえで,極めて重要ですので,どうかご健康には気をつけられたうえで,今後とも,ご指導とご助言をよろしくお願いいたします.


*Photo Garally*
2013年4月 9日取材

久利美和先生「地球深部探査船「ちきゅう」でさぐる巨大地震の不思議」

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会場の様子

 3月10日(日)、仙台市科学館にてアウトリーチ支援室の久利美和先生による講演会「地球深部探査船「ちきゅう」でさぐる巨大地震の不思議」が開催されました。
 この講演会は、仙台市科学館が展開する震災復興プロジェクト「るねっサイエンス事業」の一環として企画されました。
 久利先生は、2012年5月5日より12日までの間、「東北地方太平洋沖地震調査掘削」を行っていた地球深部探査船「ちきゅう」に乗船し、下船後、その体験をもとに高校への出前授業など様々な場所で「ちきゅう」についての講演を行ってきました。
 「ちきゅう」はどんな船なの?誰が乗っているの?どんなことをしているの?そんな素朴な疑問から、地震発生を解明するには何を調査しなければならないのか?といった具体的な研究活動まで、幅広いテーマで「ちきゅう」についてお話いただきました。
 今回は、会場が仙台市科学館ということもあり、分かりやすいようにと地層ねんど(小麦粉から作った久利先生の手作り!)や「ちきゅう」の模型を使った実験タイムが設けられ、楽しそうに実験する子供たちが多くみられました。

 


久利美和
IMG_1431.JPG筑波大学大学院地球科学研究科修了。博士(理学)。マントル対流や火山の研究、および質量分析計を用いた仕事に従事。2012年5月5日より12日まで、地球深部探査船「ちきゅう」による東北地方太平洋沖地震の断層掘削調査への同行取材を実施。(*2013年4月より東北大学災害科学国際研究所 講師)

*参考リンク*
仙台市科学館
地球深部探査船「ちきゅう」取材
「東北地方太平洋沖地震調査掘削」特別ページ


2013年4月 1日取材

東北大学サイエンスカフェ 市川隆先生「南極で夢見る果ての宇宙」

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市川隆先生
(東北大学大学院理学研究科天文学専攻 教授)

 12月18日(金)、せんだいメディアテークのオープンスクエアにて東北大学サイエンスカフェ「南極で夢見る果ての宇宙」が開催されました。
 講師の市川隆先生は、南極に大型望遠鏡を設置するプロジェクトを勧めています。南極は、晴れの日が多く内陸部ではほぼ無風、地上から赤外線観測をする場所として最適な場所なんだそうです。現在は、研究室で開発した40センチメートル赤外線望遠鏡「AIRT40」を南極に運び運用試験を行っていますが、将来的には2.5メートル赤外線望遠鏡の設置を目指しています。2011年度には市川先生自身も第53次南極観測隊(夏隊)に参加し試験観測を行ってきました。講演中、現在、南極で試験観測を行っている研究室のメンバー 沖田博文さんと衛星電話でお話する場面も!ちなみに沖田さんは2010年度の夏隊につづき二度目の南極です。

*ちなみに沖田博文さん一度目の南極観測隊については以下の記事で紹介しています。
「天文学専攻の沖田博文さん、南極へ行く。」

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会場の様子

 また、宇宙地図の作製についてもお話くださいました。
 国立天文台では、天体や天体現象を空間3次元と時間1次元の4次元で可視化するために、4次元可視化実験システムを開発するプロジェクト「4次元デジタル宇宙プロジェクト(4D2Uプロジェクト)」を行っています。市川先生は、4次元デジタル宇宙ビューワー "Mitaka"(ミタカ)を使って、参加者と一緒に宇宙旅行をしながら、様々な星や銀河の解説をしてくださいました。この地図は、実際に観測で得られたデータをもとに作製されているため、観測が進めば進むほどより正確で大きな宇宙地図となっていきます。数十年後には宇宙全ての地図が完成している...かもしれません!
 市川先生は、かつて地の果てを目指す航海によって世界地図が作られ様々な自然と文化を知ったように、宇宙地図を作製することで宇宙の謎を解くことができるのではないかとお話してくださいました。

東北大学youtube公式チャンネルにて講演の動画が公開されています。

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準備中の会場 「南極の沖田くーん」うまくつながるかな?
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地球から10万光年離れると... グループセッションスタート!
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市川先生もテーブルにまざります! 講演後、参加者の質問に答える市川先生


ichikawa.jpg 市川 隆
静岡県長泉町出身。天文学が勉強したくて京都大学理学部に入学。同大学大学院で博士号を取得。一橋大学商学部助手、東京大学理学部助手、東北大学助教授を経て、2007年より現職。現在の専門は銀河進化。物作りが好きで、自分で装置を作って研究を行うのが研究室のモットー。すばる望遠鏡に搭載されている赤外線撮像分光装置(通称モアックス)を開発。世界で最も遠い宇宙での銀河の地図を描くことに成功した。

*参考リンク*
東北大学サイエンスカフェ
東北大学youtube公式チャンネル
東北大学大学院理学研究科天文学専攻
国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト「4D2U」特設サイト
2013年2月22日取材

【レポート】地震・噴火予知研究観測センター100周年記念講演会の模様

 2012年11月17日(土)、トラストシティカンファレンス・仙台にて東北大学大学院理学研究科地震・噴火予知研究観測センター100周年記念講演会が開催されました。

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金森博雄先生

 カリフォルニア工科大学名誉教授の金森博雄先生をお招きし、「地震学の百年と防災への寄与」というテーマでご講演いただきました。金森先生は、地震・噴火予知研究観測センターの客員教授を務められており、お忙しい中、毎年仙台でセミナーを開催してくださっています。
 1979年、金森先生は地震の規模を示す指標であるモーメントマグニチュード(Mw)を考案され、これにより、巨大地震のエネルギーを物理的に計算することができるようになりました。東北地方太平洋沖地震のマグニチュード9.0も、モーメントマグニチュードによって求められたものです。また、早くから地震警報システムの普及などの防災・減災の活動にも取り組まれています。
 金森先生は、地震学のこれまでの歩み、そして研究を防災にどう活用すべきかについてお話してくださいました。先生が最後に、これからの地震学には相当強いリーダーシップが必要であること、また、リーダーシップを持ち、きちんと物事を考えられる若い研究者の育成が大切とお話されていたことが、とても印象的でした。

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会場の様子

*参考リンク*
東北大学大学院理学研究科地震・噴火予知研究観測センター


※モーメントマグニチュードとは
断層面の面積やすべり(モーメント)によってマグニチュードを定義したもの。従来の実体波マグニチュードは、8より大きい場合、規模が大きく違うはずの地震でも同じマグニチュードになってしまうことが欠点でした。これは、巨大地震ではエネルギーのほとんどが長周期の波によって伝播しますが、短周期の波を使った実体波マグニチュードではエネルギーを正確に反映できないためです。
2012年12月20日取材

サイエンスカフェ・スペシャル「ヒッグス粒子とお茶の夕べ」

11月22日(木)、WPI-AIMR本館 5F交流スペースにて、物理学専攻 素粒子実験グループ 山本均先生のサイエンスカフェ・スペシャル「ヒッグス粒子とお茶の夕べ」が開催されました。山本先生とスタッフが点てたお薄をいただきながら、ヒッグス粒子の講演を聴くという初めての試みでした。会場がWPI-AIMR本館で外国の研究者が大勢いること、素粒子実験グループが、以前「宇宙」をテーマにお茶席を設けたことがある、などの理由からこういうスタイルになりました。「Higgs場が宇宙をビッシリと満たしている状態が宇宙の真空」とはまさに「色即是空、空即是色」で、まさにHiggsの概念ということらしいです。掛け軸「無」も、その趣向で選ばれたもの。
7月4日、CERNがヒッグス粒子とみられる新素粒子を発見したと発表してから「ヒッグス粒子」は大きな関心を集めましたが、そもそも素粒子とはどんなものなのか?どのようにして誕生したのか?という話から、もしかして北上山地にできるかもしれない国際リニアコライダー(ILC)についてお話ししていただきました。また、表千家 講師である山本先生のお手前を拝見できるという貴重な機会でした。今回の開催に当たっては表千家の方々に多大なご協力いただきました。最先端科学と日本の伝統の融合を楽しんでいただけたのではないでしょうか?


2012年12月 4日取材

世界トップクラス研究リーダー養成セミナー 「グラスレス 3DレグザTM商品化までの道のり」

11月16日(金)、福島理恵子さん(株式会社東芝 デザインセンター戦略デザイン推進部参事 )をお招きして、世界トップクラス研究リーダー養成セミナー「グラスレス 3DレグザTM商品化までの道のり」が開催されました。福島さんは、世界で初めて専用の眼鏡なしで3D映像が見られるテレビ(グラスレス3Dレグザ)の開発を担当された方です。当時、映画「アバター」が公開され、各メーカーが眼鏡式3Dテレビを発売していたさなかのことでした。この業績で全国発明表彰21世紀発明賞、日経WOMANウーマン・オブ・ザ・イヤー2011、科学技術分野文部科学大臣表彰科学技術賞など多くの賞を受賞しました。理学研究科化学専攻の出身で、第一線で活躍している企業研究者ということもあって、学生の参加者が多数ありました。自然で見やすい3D映像を実現するための技術開発や東芝でのキャリア形成・プロジェクト遂行、大学で学んだことなどざっくばらんにお話ししてくださいました。


p01.JPG理学研究科男女共同参画セミナーの一環p02.JPG学生がこんなにたくさん
p03.JPG寺田先生の挨拶p04.JPG福島さん
p05.JPG質疑応答p06.JPG研究は自分で道をつくっていくこと
2012年12月 3日取材

仙台市天文台 トワイライトサロンスペシャル「星の旋律 ~ドン・クルツ博士と聴く星の奏でるミュージック~」

11月24日(土)の仙台市天文台のトワイライトサロンはスペシャル版でした。「星の旋律 ~ドン・クルツ博士と聴く星の奏でるミュージック~」と題してセントラル・ランカシャー大学のドン・クルツ先生と天文学専攻の斉尾英行先生がお話をしてくださいました。
地震波の観測で地球の内部がわかるように星の微妙な震動を「聴く」ことで星の内部を推測することができます。ドン・クルツ先生はA型(星の型)の化学特異星Ap星に含まれるroAp星と呼ばれるグループの「HD 101065」を最初(1978年5月16日)に発見した方です。天文の啓蒙活動にとても熱心で、世界中で講演をされています。今回のこの企画も、東日本大震災の数日前、斉尾先生と蔵王にスキーに行った帰りに仙台市天文台を見て一般向けの話をしたいと思ったことがきっかけで実現しました。


p01.jpgクリスマス仕様p02.jpg初の外国人ゲスト
p03.jpg斉尾先生が通訳係p04.jpg探査機ケプラーの紹介
p05.jpg質問コーナーp06.jpg閉会後のほっとした様子
2012年11月20日取材

火伏せふいご祭

11月7日(水)、機器開発・研修室と硝子機器開発・研修室主催の火伏せふいご祭が行われました。日頃、機器開発・研修室と硝子機器開発・研修室にお世話になっている研究室の方々も参加して無事故を祈願しました。このお祭りで振る舞われるつみれ汁を楽しみにしている人もたくさんいるのではないでしょうか?


2012年11月16日取材

CMSを利用したHPの構築

2012年11月2日(金)、情報基盤室 千葉 淳さんによる講習会「CMSを利用したHPの構築」が行われました。対象は技術職員のWEBの初心者向けということだったのですが、ネットワークを担当していたり、ホームページを作成していたりする方も参加して、思ったより高度な講習会だったような気がします。代表的なCMSとして、Movable Typeと WordPress のウェブページを作成して、その違い、メリット、デメリットを体験しました。


2012年11月15日取材

市民講演会 物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の発見と宇宙創成の謎に迫る「国際リニアコライダー(ILC)」計画

◆日時: 2012年10月21日(日)13:30~16:00
◆場所: 東北大学マルチメディアホール
◆講演: 東京大学数物連携宇宙研究機構長 村山 斉
              『宇宙の真空をびっしり満たすヒッグス粒子』
             東北大学大学院理学研究科 教授 山本 均
              『国際リニアコライダー計画(ILC)~新時代をリードし宇宙創成の謎に迫る~』


2012年7月4日、「ヒッグス粒子とみられる新粒子が発見された」というビッグニュースが欧州合同原子核研究所(CERN)より発表されました。ヒッグス粒子は、「標準理論」で予言されながら唯一見つかっていない最後のピースとされる素粒子です。講演の前半は、このヒッグス粒子について村山先生が宇宙のはじまりのところから丁寧に解説をしてくださいました。
後半は、ILC計画概要、装置、どんなことが解明されるかなどについて山本先生が解説をしてくださいました。その規模の大きさから、国際協力で世界にただひとつだけ作ることが研究者の間での合意となっており、東北地方の北上山地は、その有力な建設候補地の一つとされています。最近、新聞紙面にILCについての記事が掲載されることも多く、関心がある方が多く参加されたのではないでしょうか。


2012年11月15日受賞インタビュー

【受賞インタビュー】ニュートリノ科学研究センター 井上邦雄教授が2012年度仁科記念賞を受賞

ニュートリノ科学研究センター センター長の井上邦雄教授が、「地球内部起源反ニュートリノの検出」により2012年度仁科記念賞を受賞しました。
今回の受賞について井上邦雄教授に受賞のコメントをいただきました。


  この度は歴史と栄誉ある賞を頂き大変光栄に存じます。過去の受賞者をみても非常に高名な方ばかりで、これを励みにそしてこの賞に恥じることの無いように今後とも精進して参ります。カムランド実験は高エネルギー加速器研究機構の鈴木厚人機構長の指揮の下、東北大学が中心となって建造したもので、国際共同研究での多くの共同研究者の努力によって、今回取り上げて頂いた地球ニュートリノの観測が実現しました。言うまでもなく今回の受賞はカムランドグループ全体への栄誉であります。また、カムランドの建設・運営は、東北大学をはじめ文部科学省や地元飛騨市、神岡鉱山など多くの方々と企業のご支援・ご協力によって実現しているものであり、改めて深く感謝いたします。

  カムランドが開拓したニュートリノ地球物理は世界的に展開しており、カムランド自身も良質のデータを取得し続け、今後も分野の発展に中心的に貢献したいと考えております。カムランドは、地球ニュートリノの観測を継続しつつ、新たにニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊を探索するカムランド禅実験を内包する形で運転しています。今後ともカムランドから多くの成果が出せるよう、ご支援・ご協力の程よろしくお願いします。


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※関連するリンク
教員の受賞・成果NEWS

2012年11月 1日取材

市川隆先生の観望会

10月19日(金)、広報室企画 Tea Salon 市川隆先生の観望会が行われました。物理系研究棟屋上の51㎝反射望遠鏡を使って月や惑星を観測する予定だったのですが、あいにくの天気で思うように照準があわず観測できませんでした。仙台は昼間晴れていても、朝夕天気が悪いことが多く、観測が難しい所だそうです。そんな中、市川先生はなんとか星を見せようとチャレンジしてくださいました。
後半は大輪講室に場所を移し、市川先生が進めているプロジェクト"南極2㍍赤外線望遠鏡"と第53次南極地域観測隊(夏隊)に参加した時の体験についてお話していただきました。市川先生から南極の氷のお土産をもらい、参加者の皆さんも満足して帰宅されたのではないでしょうか。今度は土星を見たいものですね。

      『南極の内陸部は天気が良く、大気の透過度が高い。そして、大気の温度が低いため大気からの赤外線放射の影響を受けにくいので、口径2㍍の望遠鏡が、8.2㍍もあるすばる望遠鏡と同じ赤外線性能持つことになります。現在、ドームふじ基地への望遠鏡設置を目指して、昭和基地にてテストを行っています。』

DSC_0735.JPG午前中はとっても良い天気だったのに...。DSC_0736.JPGお団子セッティングOK!
DSC_0737.JPG雲の間にお月様がかすかに見えます。DSC_0742.JPGなんとか照準をあわせようとするも...。
DSC_0748.JPGだんだん体が冷えてきました。DSC_0754.JPGティー・ブレイク中。
DSC_0757.JPG何故、南極で望遠鏡なのか。penguin.jpgペンギンファミリーの姿に心奪われました。
2012年10月 5日取材

トワイライトサロン 二間瀬先生の「ブラックホールのギモンに答えます!!」

9月8日(土)、仙台市天文台にてトワイライトサロン 二間瀬敏史先生の「ブラックホールのギモンに答えます!」が行われました。仙台市天文台のトワイライトサロンは、台長の土佐誠先生やゲストが、宇宙をテーマに語り合うトークイベントで、毎週土曜日17:00~17:45、仙台市天文台オープンスペースで開催しています。この日は、夏休み中に来館した皆さんから募集したブラックホールのアンケートに二間瀬先生が答えるという企画でした。
台長の土佐先生は「こう見えても二間瀬先生は、相対性理論、宇宙論、ブラックホールの研究で世界的に有名な科学者です(笑)。そんな先生に気軽にお話していただけて、天文台としてとてもうれしいです。皆さんもざっくばらんに質問してください。」と二間瀬先生を紹介していました。
質問は884名から寄せられ、その中から多かった質問ベスト5に解説を加えて二間瀬先生が次々と回答していきました。その一部を紹介。※二間瀬先生の回答は天文台に展示されることになっております。

☆1位:もしもたべられたら?
ブラックホールにたべられたらどうなるの?--->
・「ブラックホールには、とても大きなものから小さいものからあります。銀河がひとつつぶれたような大きさのブラックホールに入っても、しばらくはなんともないけれど、もし太陽がプチッとつぶれたようなブラックホールに入ればグチャッとつぶれてしまいます。」
なかにはいるとしんじゃうの?--->
・「中に入ると死んじゃいます。」
ブラックホールのおくにはなにがあるの?--->
・「『特異点』と呼ばれるものがあります。これについては今の物理学ではよくわかっていません。現状の物理学では空間のほころびとしか言い表わせません。
ブラックホールは天体ですがイメージと違って何もありません。ただの空間です。空間の中に落とし穴みたいのががあって、そこには何もない。ブラックホールの真中は、時間、空間、物質という概念が破綻しています。」

☆2位:なぜたべちゃうの?
ブラックホールはなぜなんでもすいこむの?・どうやってひっぱるちからをだしているの?--->
・「ブラックホールは極端に強い重力を持っています。だから、逃げるすべはありません。重力というのは、普通の力で特別な力ではありません。」
食べられるとき、パスタみたいに細くなるって本当ですか?--->
・「ギューッと引っ張られるのでそうなります。そういう力のことを潮汐力といいます。」

☆3位:どうやってできる?
どうやってブラックホールができる?--->
・「星は熱が外に出ていくことで自分の重さを支えています。燃料を使い果たした星は、自分の重さを支えきれなくてどんどんつぶれていきます。そうしてブラックホールになるのですが、太陽質量ぐらいの星だとブラックホールにはなりません。太陽質量の30倍前後の星がつぶれたときにブラックホールになります。南天に太陽質量の70倍の星と30倍の星がくるくる回っているイータ・カリーナという面白い連星があります。4等星から0等星になり、現在は7等星程の明るさです。もうすぐ超新星爆発すると考えられていてブラックホールになるといわれています。」
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2012年9月14日取材

Turing Symposium on Morphogenesis --Mathematical Approaches Sixty Years after Alan Turing--

2012年8月27日(月)から8月31日(金)まで、仙台国際交流センターにて、Turing Symposium on Morphogenesis -- Mathematical Approaches Sixty Years after Alan Turing -- が開催されました。
アラン・チューリングの論文"The Chemical Basis of Morphogenesis"が発表されたのが1952年でした。このシンポジウムは、その60周年を記念し、パターン形成と反応拡散系の研究者が最先端の知識を共有するのを目的として開催されました。参加者人数は78名(米国3名、ドイツ3名、英国1名、オランダ1名、仏1名、中国1名)。


DSC_1166.jpg受付DSC_1191.jpg高木先生の挨拶
DSC_1201.jpgシンポジウムは5日間に渡って開催されましたDSC_1237.jpgIrving Epstein先生
DSC_1238.jpgマンチェスターにあるアラン・チューリングの銅像と記念写真DSC_1239.jpg"Turing-inspired experimental studies of pattern formation in reaction-diffusion systems"
DSC_1307.jpgコーヒーブレイクDSC_1318.jpg会場の様子
DSC_1378.jpg実行委員長の高木先生DSC_1403.jpgお久しぶりの柳田先生
2012年9月10日取材

アルスタウンミーティング@仙台 福島原発事故の反省と「科学と社会」の在り方について

 8月24日(金)、東北大学理学研究科合同A棟205号室にて、『アルスタウンミーティング@仙台 福島原発事故の反省と「科学と社会」の在り方について』が開催されました。このタウンミーティングは学術文化同友会アルスの会東北大学GCOE「物質階層を紡ぐ科学フロンティアの新展開」が開いたものです。参加者は26名。
 アルスの会会長の中井浩二先生は、仙台のアルスタウンミーティングは、哲学者の参加を得られることが特徴でどんな意見がでるか楽しみにしていると述べられました。GCOE拠点リーダーの井上邦雄先生は、「市民感情に配慮して、福島原発事故について思っていることをなかなか言い切れないでいたけれど、1年半経ち、ある程度言いたいことを言える状況になってきました。今日の議論で、科学者の専門的知識をどのようにして社会に還元できるのか、深く掘り下げて論理だてて議論していければいいと思っています。」と挨拶しました。
 第1部は、野家啓一先生による「3.11以後の科学技術と倫理」、直江清隆先生による「原発事故と科学技術倫理」、横山広美先生による「震災後の日本における科学の価値観」をご講演いただき、第2部は「国会事故調」による提言、「アルスの提言」(案) について討論会を行いました。講演会で横山先生が「信頼」が科学の価値を決めるひとつの指標になっていて、専門性との兼ね合いが難しいとおっしゃていたのが印象的でした。立ち位置次第でがらりとかわってしまうようなものが指標なんですね。野家先生と直江先生は、震災後、「科学技術の研究開発の方向性は専門家が決めるのがよい」という市民の意見が激減したことからはじめて、科学者の社会に対する倫理はどうあるべきか、高レベル廃棄物処分における世代間の倫理をどう考えるか、今後のエネルギー政策に対して専門知識のない市民はどう合意を得るべきなのか、といった困難な問題を議論しました。参加者からも学者の社会への発言・情報発信や、SNSの役割などについて活発な意見交換がありました。
 アルスの会では、このようなタウンミーティングを東京、大阪、奈良で開催しており、討論された問題点等を発信しています。


2012年9月10日取材

もしも君が杜の都で天文学者になったら。。。研究発表会

8月12日(日)、せんだいメディアテーク7階スタジオシアターにて、「もしも君が杜の都で天文学者になったら。。。」に応募した高校生による研究発表会が行われました。「もし天」は、東北大学天文学教室と仙台市天文台が共同で開催する、高校生向け天文学者職業体験実習で、8月6日から12日まで一週間合宿し、高校生自らが研究テーマと研究計画を立案して天文台の望遠鏡で観測し、そのデータを解析して宇宙の謎の解明をするプログラムです。最終日は、一般の人達の前で、チームの研究成果を発表することになっています。発表はチームSKOTが「星雲の進化-星雲の形と年齢の関係」、チームSpiralが「渦状銀河の腕の謎に挑む」でした。日夜の観測とデータ解析で睡眠不足になりながら発表する高校生の姿を親のように見守るサポートの大学院生の姿が印象的でした。


※参考
もし天ホームページ

2012年3月18日取材

東北大学理学部開講100周年記念公開シンポジウムが開催されました

3月15日(木)、せんだいメディアテークにて、東北大学理学部開講100周年記念公開シンポジウムが開催されました。

理学研究科では「ヤングブレインズ(若き頭脳集団)の連携による学際的研究の創出・創生・創造・展開」を目標に、教育研究活動の一環として、異分野間の交流を図るため6専攻合同シンポジウムを2007年度から開催しています。 6専攻合同シンポジウムでは、理学研究科のヤングブレインズが主体になり、研究成果を発表し意見交換を行うほか、広く学外に情報発信も行っています。

2011年9月、理学部は開講100周年を迎えました。理学部開講100周年記念行事の一環として、これまで行われていた6専攻合同シンポジウムを学外にて開催しました。

来場者数は、学内248人、学外129人でした。


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