東北大学 大学院 理学研究科・理学部|アウトリーチ支援室

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2016年3月22日レポート

3月19日(土)東北みらいプロジェクトレクチャーシリーズ「地球と宇宙の「謎」に挑む」

20160319_10.jpg 20160319_20.jpg  2016年3月19日(土)、東北大学川内キャンパス 文科系総合講義棟2階大講義室にて、東北みらいプロジェクトレクチャーシリーズ「地球と宇宙の「謎」に挑む」が開催されました。会場はほぼ満員となり宇宙に対する関心の高さが窺えました。
 理学研究科より地学専攻の中村智樹先生が「小惑星探査機『はやぶさ』の贈り物 -太陽系の惑星はどのように誕生したか」と題して講演されました。中村先生は探査機『はやぶさ』が持ち帰った帰還カプセルの初期分析チームに参加されました。
 密封された帰還カプセルは「クリーンチャンバー」で開封しました。チャンバー内部はクリーンな窒素を充填しています。もっとも地球上で変質しにくい状態で分析を行うためです。チャンバーに直結した手袋に手を入れ中腰のまま慎重に作業を進めます。作業に関わった中村先生を含む分析員はひどい腰痛に悩まされたそうです。1日10時間で微粒子たった5粒の分析しかできません。限られたサンプルの分析方法として、初めに非破壊分析を行い、その後、破壊分析を行います。
 ハヤブサが戻ってから5ヶ月、3000粒のサンプル解析を終えました。いろんな形状、素材の微粒子を分析し「S型小惑星は原始天体であった」「イトカワ微粒子は天体内部で加熱されたものとそうでないものがある」「多くのイトカワの微粒子は強い衝撃を受けている」と言う結論を導きだしました。サンプルの一部は、将来高度な分析方法が開発された時のために分離保管しています。近い将来新たな結論が増えるかもしれませんね。

*参考 理学研究科 小惑星探査機『はやぶさ』特設ホームページ

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