東北大学 大学院 理学研究科・理学部|アウトリーチ支援室

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2016年5月18日レポート

平成27年度 物理学のフロンティア 物性理論「仮想空間で探る物理学」

☐ テーマ:「仮想空間で探る物理学」テーマに量子力学が支配する世界を計算機の中に再現する。
☐ 講 師:柴田 尚和 先生(物性理論)
☐ 流 れ:ゼミ2回、自習、発表会
☐ 備 考:物理学のフロンティア(詳細はこちら)

 物性理論「仮想空間で探る物理学」コースを密着取材させて頂きました。自分のPCで、gncplot(数式グラフやデータ集計グラフを描画するための科学技術系グラフ描画ツール)を使用し、量子力学が支配する世界を再現していきます。2回のゼミ後は各々が自習し、最後に発表を行います。
 今年度のゼミはスケジュール調整の結果、日曜開催となりましたが皆さんの意欲がここにも表れていますね。ほとんどの学生がgncplotの使用は初めてですが、柴田先生のご指導やゼミ中の質疑応答などで技術習得しながら、最後には堂々と発表に臨んでいる姿が印象的でした。

↑ 写真をクリックするとスライドショーになります


  柴田先生のコメント  
 物理学フロンティア「仮想空間で探る物理学」では、不思議な量子力学の世界を実感するために、数値計算を利用して物理法則をシミュレートする実習を行いました。
 1回目は量子力学の基本概念である物質の波動性とそれによって説明される多彩な現象を紹介し、そのシミュレーションのための数値計算法の講義を行いました。2回目は量子力学で扱う波動関数を可視化する方法を紹介し、簡単な数値計算のプログラムを作成して各自のノートPCを使って実際に計算を行いました。そして、3回目は、各自が自由に課題を設定して、数値計算によって解いた結果を発表しました。
 春休み中の三日間だけの実習でしたが、参加した全員が数値計算を実際に行えるようになりました。解析的に解ける演習問題も、数値的に計算を行うことで、より深く正しい結果をイメージできるようになります。これから取り組む講義や演習の課題でも、たまには数値的に解いてその答えを検証してみると、意外な面白さがそこに存在することに気付くかもしれません。現象を理解するための新しい解析法として、数値計算があることを覚えていてほしいと思っています。


  参加学生のコメント  
 この物理学のフロンティアに参加して、楽しくプログラミングを学ぶことができました。自分でプログラミングを作成する作業はとても面白かったです。柴田先生には、プログラミングのことだけではなく、コンピュータの構造など、大変興味深い話をたくさん聞くことができました。初めはプログラミングについて詳しくなかった私も、最終的には自分でプログラミングを作成して発表することができるようになり、本当に有意義な実習ができたと実感しています。

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