化学は、物質の性質やその変化を原子・分子のレベルで理解することを目的としており、生物学や地球・惑星科学といった自然科学のみならず工学や医学、農学など幅広い応用分野の基礎をなす非常に大切な学問です。
化学の実験室で行われているのは、物質の創製や分離・分析手法の確立、物質の構造・物性(集合体としての性質)・機能・反応性の解明および新反応の発見と機構の解明を通じた真理の探究です。その中で発見あるいは新たに合成された物質は、これまでに約三千万種にもおよびます。さらに実験とともに、理論や計算による予測や裏付けの探究も盛んに行われています。化学の成果は、化学工業や製薬をはじめとしてさまざまな分野に応用され、快適な社会をつくるために貢献してきました。未来に向けて、環境と調和した快適な物質世界を築いていくために、化学の役割はますます大きくなっています。
1911年の化学教室設置以来、常に新しい研究領域を開拓しながら、国際的に著名な学者を多数輩出し、2011年に100年目を迎えました。また、東北大学は1913年に女子学生の入学を日本の大学の中で初めて許可しましたが、その時に入学した3名のうち2名が化学科を卒業し、さらにそのうちの1名は後に理学博士を取得した歴史があります。
現在では、5つの基幹講座に組織される17の研究室からなり、化学の主要分野を網羅する化学研究の一大拠点を形成しています。
有機分子や金属錯体の特性を生かした次世代分子触媒を創成することで、選択性や汎用性に加えて効率に優れた新しい分子変換法の開発を目指しています。
反応有機化学研究室東北大学では、自然科学全般にわたる活発な教育研究活動が行われています。紹介動画「東北大学理学部・理学研究科 SCIENCE CHALLENGERS」では、自然に潜む様々な謎の解明に「挑戦する」8人の世界的研究者を紹介しています。動画では、各研究者の研究概要と、研究に密接に関係する実験器具や関数などを簡単に紹介していますが、「もっと研究の詳しい内容が知りたい」、「他にどんな研究者がいるかを知りたい」、「各学科の詳しい教育・研究内容・入試要項を知りたい」と思った方は、是非、このホームページのコンテンツをクリックしてみてください。