生物学という学問

地球上に生きるあらゆる生きものの本質とそれを育む環境との相互作用を研究するのが生物学の使命です。46億年前に誕生した地球を舞台に、38億年前に登場した生命は、さまざまなドラマを展開してきました。そして現在の地球上には1000万種以上の多様な生物が存在していると推定されています。
生物も生態系も、ミクロなレベルからマクロなレベルまで、調べれば調べるほど、驚嘆せずにいられないほど精緻で巧妙なしくみが見つかります。分子、細胞、個体、集団、環境それぞれの階層レベルで見られる生命現象は、相互に関連しながら、地球生態系としての調和を達成しているのです。
ダーウィンは、花が虫をひきよせ、同種の花粉との受精を果たす巧みな仕掛け、種子を効果的に散布する妙計などに好奇心を抱き、自ら実験しました。私たちがなによりも大切にしているのも、なぜだろうという疑問を起こさせる好奇心と、生命現象の不思議と美しさに魅せられて自らを駆り立てる探究心です。自然界には、まだまだ解明すべきことがたくさんあります。生きものの不思議に興味をもつ皆さんの入学を待っています。さあ、いっしょにわくわくしましょう!

生物学科

生物学科では、1922年の創立以来、常に時代に先駆けた生物学教育/研究を展開してきました。現在は、青葉山キャンパス、片平キャンパス、浅虫海洋生物学教育研究センター、東北大学植物園、植物園八甲田分園に位置する約20の研究室で、分子から細胞、動植物個体の発生や環境適応、進化、脳・認知・行動など、多様なレベルを研究対象とし、生物に共通するしくみや個別の原理を解明するためのさまざまな教育と研究を進めています。また、これらに加えて世界各地のフィールドを研究の舞台にしています。

生物学科
生命科学研究科

生物学科

神経行動
学習・記憶の脳神経基盤を解き明かす
分子行動
社会適応を可能にする脳の動作原理の解明を目指す
脳機能発達
脳が変わる機構を明らかにし、その制御を目指す
脳神経システム
脳の機能的構造を理解する
膜輸送機構解析
細胞内で起こる様々な小胞輸送の仕組みを分子レベルで理解する
発生ダイナミクス
受精卵から動物個体ができるまでを解き明かす
細胞小器官疾患学
細胞小器官の未知なる機能を探る
植物発生
植物の形づくりのメカニズムを理解する
組織形成
組織を形づくる細胞たちのふるまいと維持のしくみを理解する
動物発生
脊椎動物の付属肢を題材とした動物の形づくりのメカニズムを読み解く
植物細胞動態
植物の形づくりのしくみを細胞内部の変化から解き明かす
流域生態
自然本来の森・川・海を含む生態系の成り立ちを明らかにする
機能生態
生物のなぜ:HowとWhyを探る
マクロ生態
生物多様性の大規模な時空間パターンとその地球変動による影響を理解する
統合生態
生態系を特徴付ける多様性・複雑性・適応進化を統合的に理解する
植物進化多様性
植物の多様性に多角的にアプローチする
生物多様性保全
生態、進化研究から、保全を目指す
海洋生物多様性
発生・進化・生態の観点から海洋生物の多様性を理解する
進化ゲノミクス
生物の進化をゲノム情報で紐解く
植物繁殖生態
植物の適応戦略を解き明かす
生物系( 生物学科 )

倉永 英里奈 教授

多細胞生物では、個々の細胞がどのように振る舞い、どのように連携して、生き物としての「形」をつくりあげているか、ショウジョウバエの組織形成をモデルに、個々の細胞の振る舞いを可視化して、その仕組みの解明を目指しています。

倉永研究室

SCIENCE CHALLENGERS

東北大学では、自然科学全般にわたる活発な教育研究活動が行われています。紹介動画「東北大学理学部・理学研究科 SCIENCE CHALLENGERS」では、自然に潜む様々な謎の解明に「挑戦する」8人の世界的研究者を紹介しています。動画では、各研究者の研究概要と、研究に密接に関係する実験器具や関数などを簡単に紹介していますが、「もっと研究の詳しい内容が知りたい」、「他にどんな研究者がいるかを知りたい」、「各学科の詳しい教育・研究内容・入試要項を知りたい」と思った方は、是非、このホームページのコンテンツをクリックしてみてください。

  • 物理系( 物理学科・物理学専攻 )
  • 物理系( 物理学科・物理学専攻 )
  • 化学系( 化学科・化学専攻 )

  • 生物系( 生物学科 )
  • 地球科学系( 地圏環境科学科・地球惑星物質科学科・地学専攻 )

  • 物理系( 宇宙地球物理学科・地球物理学専攻 )
  • 物理系( 宇宙地球物理学科・天文学専攻 )
  • 数学系( 数学科・数学専攻 )