東北大学 大学院 理学研究科・理学部

Graduate School of Science and faculty of Science , Tohoku University

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【プレスリリース】核融合反応を促進する液体Li超音波キャビテーション

 東北大学電子光理学研究センター・凝縮系核科学グループは、超音波を作用させた液体金属Liに重陽子ビームを照射することにより、DD核融合反応が大きく促進されることを見出しました。反応率増大の要因は、「超音波キャビテーションにより、液体金属Li中に700万度にも及ぶ高温度の重陽子プラズマが生成されたことにある」と判明しました。この発見は、超音波キャビテーションによる高温プラズマ生成の直接的証拠を示したもので、卓上サイズ実験によるプラズマ核融合研究の可能性を開くものです。
 研究成果は、2012年5月24日付けでPhysical Review C(米国物理学会)に掲載されました。

*プレスリリース本文:東北大学ホームページ

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超音波 ON (赤) /OFF (黒) 時の反応収量の比較。重陽子照射中に液体 Li 標的で生じる D(d,p)T 反応からの陽子の収量であり、超音波 ON での反応収量が OFF に比べて著しく大きくなっている。 D(d,p)T 反応からの陽子のエネルギースペクトルの解析。超音波 OFF (黒点線) の時に比べて高エネルギー側に裾野が広がっている。実験値は 700 万度に相当する標的重陽子の熱エネルギー 686 eV のピーク形状によく一致している。



[問い合わせ先]
東北大学電子光理学研究センター
笠木治郎太(研究教授)
電話番号:022-743-3414
Email: kasagi*lns.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
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