地圏環境科学科・地学専攻

概要

地圏環境科学では、地球46億年の海・陸の環境変動や生物進化、地震や地殻変動、地球と人類の共生を柱に研究を行なっています。室内での岩石変形実験や深海掘削船「ちきゅう」などの掘削試料、サンゴ礁、陸上の試料、社会・人文に関する空間データなどを用いて研究しています。白亜紀や新生代、氷期・間氷期の気候変動や生物大量絶滅、産業革命以降の海洋環境変動、2011年の東北地方太平洋沖地震による地殻変動や活断層、地震に先行するラドン濃度の変動、地球表面を構成する地形の形成過程、健康格差の地理学、感染症の空間伝播などの研究が目玉となっています。また、国内各地および世界中の熱帯から亜寒帯にいたる広い範囲を調査フィールドとし、大小様々な時空間スケ-ルでの環境研究、地域研究を進めています。地球惑星物質科学科や宇宙地球物理学科などの理学部の他学科や環境科学研究科および災害科学国際研究所とも協力し、包括的な地球史の理解を目指しています。モノをみる力や高度な研究力を養うことを重視しており、卒業研究には特に力を注いでいます。

受験生の方へ

地圏は、岩石圏(固体地球)・水圏・気圏を包括する領域であり、生物圏や人間圏が存在・活動する場です。地圏環境科学科は、このような地圏の仕組みや成り立ちを多様な視点から探究し、さらに地球の将来像を描き出すことを目指しています。このため、伝統的な研究手法や専門分野特有の思考に捕われることなく、異分野との積極的な融合から、新たな “ 地圏感 ”を創出することを目指しています。地圏環境科学科は、地球、生物/古生物、自然、地理が大好きな人達が集う学科です。

先輩からのメッセージ

私が所属している研究室では、断層の運動に伴う岩石の変形や地震を扱っており、私は大気中ラドン濃度を用いた地震の予測を研究しています。様々な分野に精通している先生方や先輩方がいらっしゃるので、サポートを受けながら興味のある分野を探究できるのが魅力です。私たちに最も身近な地球を対象に研究してみませんか?
博士課程後期1年
青森高等学校出身
土谷 真由 さん
地球科学では、様々な場所や空間・時間スケールで生じる事象を扱います。また、室内での実験・分析から野外調査まで、分野によって研究手法も様々です。例えば、私の研究対象である活断層は地球表層に存在し、比較的新しい時代に活動しています。そのため、活動の痕跡が地表に残されている場合が多く、野外調査が研究の中心となっています。
博士課程後期1年
宇部高等学校出身
山根 悠輝 さん
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  • 青葉山の面々

研究室一覧

地圏進化学講座
生物事変・生物進化学グループ大量絶滅、大進化、生命環境史、古生物
断層・地殻力学グループ岩石破壊力学、地球連続体力学、地球惑星磁気学、構造地震学、実験岩石学、構造地質学、変成岩岩石学
古環境変動学グループ古海洋環境変動、サンゴ礁、地質学、同位体地質学、炭酸塩地球化学、炭酸塩堆積学、古環境学、微古生物学、古海洋学、層序学、古生物学、地質学、層序学
環境地理学講座
地形学グループ変動地形学、活断層、地形学、自然環境地理学、地下構造
人文地理学グループ経済地理学、環境と社会経済の地理学、津波と原発災害からの復興、外邦図
環境動態論講座
地形学グループ変動地形学
地球惑星物質科学講座
資源・環境地球化学グループ生命起源、初期地球、隕石衝突
火山学・地質流体研究グループ火山学、岩石学、地殻流体、マグマ、火山噴火、水
初期太陽系進化学グループ初期太陽系進化、始源隕石、惑星間塵および彗星塵、隕石および宇宙塵、同位体、隕石学、鉱物学、分光学
鉱物学グループ博物館、鉱物学、鉱物結晶学、単結晶X線回析、高圧
量子ビーム地球科学グループ量子ビーム、マグマ、金属メルト、惑星内部、高圧地球科学、放射光地球科学、高圧マグマ学、高圧物質科学、高温高圧実験、地球・惑星内部の現在・過去・未来、鉄合金、隕石、衝突、高圧鉱物
比較固体惑星学講座
自然史科学講座
(総合学術博物館との協力講座)
古環境変動学グループ微古生物学、古海洋学、層序学、古生物学、地質学、層序学
地殻化学講座
(東北アジア研究センターとの協力講座)
地殻化学グループプレート沈み込み帯、大陸衝突帯、プレート境界岩、スラブ流体、海洋底玄武岩、海洋地殻、島弧・大陸地殻、安定陸塊、上部マントル、付加体地質学、地球化学、地球年代学、変成岩と変成作用、地球史、プレートテクトニクス
自然災害学講座
(災害科学国際研究所との協力講座)
自然災害学グループ活断層、地震活動、地震テクトニクス、津波堆積物、巨大地震、天体衝突
地圏物質循環学講座国立環境研究所・産業技術総合研究所と連携
地球内部反応分野産業技術総合研究所と連携

東北大学 理学研究科・理学部