地学専攻博士後期課程２年の齊藤諒介さんが、今年度の有機地球化学会研究奨励賞（田口賞）を受賞しました。この賞は、若手研究者の奨励を目的として創設されたもので３５歳以下の研究者（毎年１名）に授与されます。
　２億５千万年前に起きたペルム紀末の地球史上最大の生物の大量絶滅後、生物の回復までに約５００万年（前期三畳紀）を要しました。齊藤さんはこの回復の遅れの実態とその理由を明らかにする研究を行い、生物が残した堆積有機分子を用いて、前期-中期三畳紀の陸と海の一次生産者の入れ替わりの実態とこの間の海洋の酸化還元環境変動を復元しました。そして、海洋中の酸素不足が回復の遅れの原因であることを突き止めました。これらの成果は、国際誌に３編の論文として掲載されています。

＊参考リンク
有機地球化学会　http://www.ogeochem.jp/index.html
東北大学大学院理学研究科地学専攻　http://www.es.tohoku.ac.jp/JP/