東北大学 大学院 理学研究科・理学部|広報・アウトリーチ支援室

2017年11月24日レポート

11月18-19日 ワークショップ「私たちと国際リニアコライダー(ILC)」が開催されました

 11月18日、19日の2日間にわたり、理学研究科と研究推進・支援機構知の創出センターの共同主催で、教育プログラムの一環として高校生・大学生対象のワークショップ「私たちと国際リニアコライダー(ILC)」が開催されました。
 国際リニアコライダー(ILC)とは、電子と陽電子を高速で衝突させ、ビッグバン直後の宇宙を人工的に再現する大規模(全長30~50km)実験施設です。そこでは、どのようにして宇宙が誕生し、物質や力が生まれ、138億年後に現在の宇宙になったのかという大きな謎の解明に挑みます。現在、東北地方に位置する北上山地は地質、地形ともに日本でのILC建設の最適地として建設候補地になっています。このワークショップでは、もしILCがこの東北に建設されたら、私たちの将来、地域、さらには日本の将来にどのような可能性をもたらすのかを2日間に渡り、じっくりと考えました。
 本ワークショップでは、岩手県立大学学長 鈴木厚人氏、東北大学吉岡正和客員教授(岩手大学・沖縄科学技術大学院大学客員教授兼任)、東北大学大学院理学研究科佐貫智行准教授といったILC計画に深く関わる著名な研究者が講師として招かれ、次世代の科学技術研究を担う高校生・大学生に講演が行われました。講演後、参加の高校生・大学生は、「物質の根源・宇宙の起源の謎」、「ILCは私たちの生活とどのようなかかわりがあるか」などのテーマについて、グループごとに議論を行いました。ワークショップの最後には、各グループがその議論内容を上記研究者の前で発表を行いました。2日間という短い時間の中、幅広い話題についてディスカッションを行い、発表のまとめスライドを作成し、発表を行う、という非常に難易度の高いプログラムでしたが、参加学生は、2日目に早出をしてディスカッションを行うなど、密度の濃い時間を過ごしました。最後の発表では、全ての参加学生が自分の考えたテーマを発表し、講師や参加者から多くのコメントをもらい、大変活発なワークショップとなりました。
ワークショップ「私たちとリニアコライダー」参加者アンケート

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2017年11月17日レポート

11月12日(日)仙台市天文台×東北大学大学院理学研究科 公開サイエンス講座 宇宙の数奇な生い立ちを探るー物理学専攻編ー

20171112_100.jpg 20171112_200.jpg  2017年7月1日に東北大学大学院理学研究科と仙台市天文台は連携協力協定を締結し、今年度のコラボレーション企画として全4回の公開サイエンス講座を行います。
 その第3回目のイベントとして、11月12日(日)仙台市天文台にて、物理学専攻 山本 均 教授が「宇宙の数奇な生い立ちを探るー物理学専攻編ー」と題して講演されました。
 開場前に入り口付近に行列ができるほどたくさんの聴講者に来場いただきました。山本先生はブラックホール、宇宙の成り立ち、そして国際リニアコライダー(ILC)など幅広い内容をわかりやすく解説されました。講演後も山本先生への質問で順番待ちができるほど、関心の高さが伺える会となりました。

2017年11月 9日レポート

11月7日(火) Tohoku-Melbourne Symposium on Science: Recent Advances in Physical Chemistry/Chemical Physics

 11月7日(火)理学研究科内にて、メルボルン大学との物理化学に関するワークショップが開催されました。本ワークショップは、メルボルン大学と東北大学との大学間学術交流協定を背景に、世話部局である多元物質科学研究所との共同研究あるいは学生の交流につながるものです。今回は多元物質科学研究所と理学研究科の共同により、7日と8日の2日間に渡って開催され、活発な意見交換が行われました。

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2017年10月30日レポート

【広報サポーターレポート】10月11日 (水) ぶらりがく「花の美しさのヒミツを探る-花は見かけが100%?-」

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今回は10月11日(水)開催「ぶらりがく」の様子を高野紗季(理学部物理学科3年)がお伝えします!

 10月11日(水)東北大学片平キャンパス生命科学プロジェクト総合研究棟にて、生物学科の経塚淳子教授によるぶらりがく「花の美しさのヒミツを探る-花は見かけが100%?-」が開催されました。当日は、小学1~6年生とその保護者合わせて20名程と一緒に、私たちの身の回りにある「花」について学びました。
 まず初めに、「なぜ花はきれいなの?」という問いかけのもと、講演が始まりました。赤い花、青い花、ピンクの花...私たちの身の回りにはたくさんのきれいな花があります。ではなぜ花々はそのようなきれいな色をしているのでしょうか。それは虫に花粉を運んでもらうためです。スライドに写されるきれいな花に子どもたちも保護者の方も見入っていました。


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講演の様子

 次に、私たちが普段、花だと思っているのはひとつの花ではなく、花の集まりであることを学びました。花は、がく、花びら、おしべ、めしべを一つの単位としています。これが何個も集まって一つの花のようか形をしているものもあります。
 講演の後は実際に花を分解して、自分の目で花の構造を確かめました。ダリア、ヒマワリ、カーネーション...自分のお気に入りの花を選んでピンセットで分解していき、おしべ・めしべはどれだろう?これはひとつの花か、それとも花の集まりだろうか、講演内容を踏まえながら子どもたちは真剣な表情で花の観察をしていました。そして最後に、花の観察を通して気づいたことをひとりずつ発表しました。


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観察の様子

  普段何気なく見ている花ですが、このぶらりがくを通して、今までとは違った視点で花を観察するきっかけになってくれると嬉しいです。


2017年10月20日レポート

Friday, Sep 29 Orientation for international students

DiRECT (Division for International Research and Educational Cooperation) held an orientation for international students who enrolled in the Graduate School of Science in October, at the Multi-purpose Room, Science Complex C, on Friday, September 29. 28 students from 14 countries attended the orientation, most of which were the IGPAS (International Graduate Program for Advanced Science) new students. The orientation consisted of two sessions; the morning was for the paperwork for enrollment and the afternoon was for obtaining information.
After tiresome paperwork, both new students and the "Supporters" (senior students who have been offering assistance to them since their arrival in Sendai) introduced themselves informally, covering their nicknames & hobbies. When a speaker mentioned a pastime that was favored by another student, the listener called out "I like it, too!" These exchanges continued, making us smile and creating friendly atmosphere.
The afternoon session opened with a welcome speech from the dean of our graduate school, professor Terada. Since there is no entrance ceremony for October enrolling students, formal welcoming speech is intended to make the students feel that this is the day they officially start as a member of this graduate school. Listening to the speech that started with a phrase, "close your eyes and remember the loving faces that assisted you to be here," it seemed to us, students were reminded of what motivated them, and what they want to achieve while staying here.
They are now launching their new research life with colleagues in the department and in the laboratory. We do hope that this orientation encouraged and enhanced them to make a good start, and their days in Sendai will be pleasant and fruitful!
(The slides for the orientation and the relevant links are available at the website of DiRECT.)


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2017年10月20日レポート

9月29日(金)新入留学生(大学院生)オリエンテーション

 国際交流推進室(DiRECT)では9月29日(金)理学合同C棟多目的室にて、10月入学の新入留学生(大学院生)に向けたオリエンテーションを実施しました。参加者は大学院英語プログラム「先端理学国際コース(International Graduate Program for Advanced Science: IGPAS) 」への入学者をはじめとする各国からの留学生28名です。オリエンテーションは午前中がIGPAS新入留学生による入学手続き書類の作成・提出、午後は理学研究科の新入留学生に必要な情報提供を伝える二部構成です。 
 書類記入を終えると、主役の新入留学生と、その受入を支援してきた「留学生サポーター」の皆さんによる自己紹介タイムです。ニックネームや趣味を伝え合い、同じスポーツが好きだとわかると「私も!」と声が上がるなど、一気に和やかなムードになりました。
 午後の部は寺田研究科長の挨拶で幕開けです。10月入学者には全体での入学式がないので、この時間で理学研究科の一員になったことをほんの少し実感してもらいたいところです。「目を閉じて、あなたを送り出してくれた人たちを思い出して」で始まる研究科長の言葉に、一人一人が静かに、胸に期するところを再確認しているようでした。その後はスライドを示しながら 履修単位や履修登録、進学などの教務関連情報や、保険・年金・在留・防災などの生活情報をお伝えしました。
 これから,専攻や研究室の皆さんに支えられて彼らの研究生活が始まります。この日のオリエンテーションが少しでもそのスタートを後押しできていますように。そして仙台での生活が実り多いものでありますように!
 (当日のスライドや関連リンクをDiRECTのウェブサイトに掲載しています。併せてご参照ください。)


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2017年10月12日レポート

9月29日(金)東北大学サイエンスカフェ「超巨大ブラックホールの謎」

 9月29日(金)、せんだいメディアテーク1階オープンスクエアにて、第144回東北大学サイエンスカフェ「超巨大ブラックホールの謎」が開催されました。講師は理学研究科 天文学専攻の 秋山 正幸 教授。当日は大勢の方々にご参加いただき満員御礼となりました。テーブルと椅子を追加しましたが、ディスカッションに入れなかったみなさまには大変ご迷惑をお掛け致しました。
 謎の多いブラックホールの中でも、銀河の中心に潜んでいるとされる超巨大ブラックホールはその起源すらわからない謎にみちた天体です。秋山先生は大型望遠鏡を用いた観測をわかりやすく説明されました。秋山先生の講演後は、各テーブル毎にディスカッションを行います。天文学専攻の学生達がファシリテータとなり、皆さんのご意見をまとめ、最後に各テーブル毎に秋山先生に質問を投げかけます。
 参加者からは「今まで宇宙の理論分野に興味があったが、講演を聞いて観測分野にも興味を持ちました。将来、研究できたらと思いました。」「ブラックホールの大体の意味・様子をきちんと知ることができ、出席して満足でした。」などの感想をいただきました。

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  理学研究科 天文学専攻 博士課程前期1年 平野 洸 さん  
 ディスカッションではブラックホールに関することをはじめ、宇宙に関する様々なことについて熱い議論が交わされました。「ブラックホールの中はどのような物理状態なのか?」「宇宙の形はどうなっているのか?」など天文学者も悩んでいる謎を議論する際には様々な観点からの意見が出され、驚きと新鮮さを感じました。このような機会は少ないため、今回のサイエンスカフェで貴重な経験をすることができ嬉しく思います。秋の夜長、中秋の名月と言われる通り、この秋という季節は宇宙に非常に縁があります。秋本番が目前に迫っているこの時分に、参加者の皆様は一足早く宇宙に想いを馳せるひとときを過ごせた様子でした。
2017年9月27日レポート

平成29年9月学位記交付式が行われました

9月25日(月)、北青葉山厚生会館2階レストランAOSISにて学位記交付式が開催されました。今回の卒業生及び修了生は34名。研究科長の寺田先生よりお祝いの言葉が述べられ、会場は和やかな雰囲気に包まれました。卒業生・修了生の皆さま、誠におめでとうございます!さらなるご活躍を心から祈念いたします。

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2017年9月27日レポート

9月23日(土)科学で東北を盛り上げ隊!@石巻

 2017年9月23日(土)、石巻市の遊学館にて「科学で東北を盛り上げ隊!@石巻」が開催されました。
 このイベントは、やまがた『科学の花咲く』プロジェクト(山形大学)が、子どもたちに科学に親しんでもらおうと企画した科学実験イベントで、今回、理学研究科からは地学専攻の学生たちがつくったミュージアム支援団体「みちのく博物楽団」と「広報サポーター」の2団体が参加させて頂きました。
 今回は10団体が参加し、3団体によるサイエンスショーも行われました。会場は市街地からは少し離れた場所となりますが1日を通してたくさんのご来場者がありました。来場者数(延べ人数)は1,311名でした。また次回をおたのしみに!

【みちのく博物楽団「化石プニプニレプリカを作ろう!」】
 石巻からはどんな生きものの化石が見つかっているのかを知ることを通して、地域の地質や成り立ちなどの「身の回りの地学」に関心を向けてもらうことを目的としたワークショップ「化石プニプニレプリカを作ろう!」。今回は3種類のレプリカを用意。レプリカが出来上がって行く様子を見ながら化石の勉強。学生達の説明に耳を傾ける子供達でした。

【広報サポーター「ふしぎなシートでキラキラ光の万華鏡」】
 「分光シート」を使用した万華鏡は、通常とはちょっと違う見え方でキラキラ光ります。「どうしてこう見えるの?」と言う疑問に答えながら楽しく製作を進めます。穴の大きさ・数・デザインによって光の見え方が変わります。自分だけのオリジナル万華鏡が完成しました。

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広報サポーター:伊東邦大さん(数学専攻博士課程一年)のコメント
 数学専攻博士課程一年の伊東と申します。今回は理学部広報サポーターの一員として「分光シート万華鏡」のコーナーに携わりました。
 分光シートは目に見えないほど小さな隙間(スリット)を持っています。光や音などの「波」には、スリットを通り抜けるとき左右にその進路を広げる性質があります(回折と呼ばれます)。この広がり方は波長によって異なる(波長が長いほど大きくなる)ため、暗いところで白色光を分光シートで見ると、放射線状に伸びる青、緑、黄、赤の帯が観察されるのです。
 今回はこの現象を用いて万華鏡を作りました。まず穴を開けた方眼紙に分光シートを貼り付けます(これが覗き窓になります)。次に手で軽く持てるくらいの大きさの筒に先ほどの方眼紙とただの方眼紙を付け、両方の穴を塞ぎます。最後にピンで光を取り入れる穴を作って完成です。
 イベントに来てくれたのは主に小学生以下の子どもたちでした。自分で作り上げた万華鏡を天井の蛍光灯へ向け、きらきらした光が見えた瞬間に「わぁー」という歓声が上がります。彼らの目に浮かんだ輝きは、私の心までもしばらく灯し続けました。
 このコラムで何回か触れられているように、来年2018年2月25日には東北大学でもサイエンスリンクというイベントが催される予定であり、現在、実行委員会による準備が着々と進められています。私も何らかの形でこれに関われたらよいと考えています。今から大変楽しみです。

2017年9月25日レポート

9月17日(日)仙台市天文台×東北大学大学院理学研究科 公開サイエンス講座 星はすばる、銀河はすばるー天文学専攻編ー

20170917_20.jpg  2017年7月1日に東北大学大学院理学研究科と仙台市天文台は連携協力協定を締結し、今年度のコラボレーション企画として全4回の公開サイエンス講座を行います。
 その第2回目のイベントとして、9月17日(日)仙台市天文台にて、天文学専攻 兒玉 忠恭 教授が「星はすばる、銀河はすばるー天文学専攻編ー」と題して講演されました。当日はたくさんの聴講者に来場いただき、とても活気のある会となりました。

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  天文学専攻 兒玉忠恭先生のコメント  
 9月17日の公開講座では、台風が迫り来る足元の悪い中、老若男女の多くの方にご来場いただきありがとうございました。
 多くのスタッフの方(東北大学のOB/OGも多い!)やボランティアの方々にも支えられていて、地元に根付いた素晴らしい天文台でした。展示やプラネタリウムなども大変充実していましたし、仙台や近隣の市民の方々に大変愛されていますね。講演後の質問コーナーでも、既にこれまでに天文関係の話をたくさん聞いて耳の肥えてらっしゃる方が多い印象を受けました。
 講演では、枕草子の「星はすばる」の一節からスタートして、他の望遠鏡にはないすばる望遠鏡の独特な特長や、銀河団と呼ばれる、宇宙で銀河が集団をなす(統る=すばる)様子などを準備としてお話し、その上ですばる望遠鏡が写し出した過去130億年に渡る、銀河や銀河団が生まれ進化する姿を解説しました。銀河も人間のように群れ集まりながら、周りに翻弄されながら成長してくる様を「銀生(ぎんせい)」(ぎんなま、ではありません。笑)と呼んで人生と対比したりもしました。みなさん遠い銀河の世界が少しでも身近に感じられるようになったとしたら、それが本望です。今後も秋の夜長にひょいと夜空を見上げて、しばし星や銀河の過去に思いを馳せていただければきっと楽しいことと思います。
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