東北大学 大学院 理学研究科・理学部|広報・アウトリーチ支援室

2016年8月 5日レポート

2016年7〜10月開催「Earth and Planetary Dynamics」

20160703.png  東北大学知のフォーラム(Tohoku Forum for Creativity)では、2016年7〜10月開催テーマプログラムとして「Earth and Planetary Dynamics」を開催しました。「Earth and Planetary Dynamics」は、4つのワークショップ、サマースクール、2つの講演会で構成され、プログラムの世話人として、理学研究科地学専攻 大谷 栄治 先生、中村 美千彦 先生、中村 智樹 先生、地球物理学専攻 須賀 利雄 先生、ニュートリノ科学研究センター井上 邦雄 先生が参加されています。

 それぞれの詳細は下記リンク先よりご覧下さい。
International Workshops:
□ New Challenges in Volatile Cycling in the Deep Earth
□ Planetary Science and Space Exploration
□ Dynamics and Interactions of the Ocean and Atmosphere
□ Neutrino Research and Thermal Evolution of the Earth

Outreach for the public
□ Advances in Space Planetary Exploration
□ Ocean and Atmosphere Interactions, and Global Warming


  プログラム代表 大谷栄治先生のコメント  
 「知のフォーラムEarth and Planetary Dynamics」として、以下のような3つのシンポジウムと夏の学校、そしてアウトリーチの活動が行われました。3つのシンポジウムは「地球深部の揮発性物質循環研究の新展開」「惑星科学と惑星探査の新展開」「大気・海洋の相互作用とダイナミクス」という地球と惑星科学の幅広い分野をカバーするもので、国内外から多くの著名な研究者が参加し、熱心な討論が行われました。10月には、さらに「ニュートリノ研究とその地球の熱進化への適用」というシンポジウムが予定され、これは物理学と地球科学の共同の新たな研究分野として、海外からも注目されています。7月7日~12日に開催された夏の学校では、4つのシンポジウムをカバーする講義が行われ、大学院生は著名な講師の講義から幅広い地球科学とニュートリノ研究の入門と専門の興味深い講義を堪能しました。また、仙台市科学館や理学部で開催された市民講演会には多くの市民学生が著名な海外の研究者の講演を楽しみました。

We have made three symposia covering three important areas in earth and planetary dynamics, a summer school, and two outreach lectures. Titles of three symposia were "New Challenges in Volatile Cycling in the Deep Earth", "Planetary science and planetary exploration", and "Dynamics and Interactions of the Ocean and Atmosphere". These symposia cover very broad area of earth and planetary science, and many active scientists participated and made intimate discussions in these symposia. Another symposium on "Neutrino Research and Thermal Evolution of the Earth", which is a newly developing area covering physics and earth science will be held in next October. Summer school "Frontiers in Earth and Planetary Sciences" was held on July 7 to 12 and it covered the above four areas, with introductory lectures for beginners and advance lectures for the specialists. Graduate students enjoyed the lectures made by the world reading scientists in each area. Two public lectures were made on "Advances in Space Planetary Exploration" and "Ocean and Atmosphere Interactions, and Global Warming" on July 10, and July 18 in Sendai Science Museum and Graduate School of Science of our university. Many of people and high school students enjoyed the lectures.
2016年8月 4日レポート

7月10日(日):Advances in Space Planetary Exploration、7月18日(月・祝):Ocean and Atmosphere Interactions, and Global Warming

7月10日(日):Advances in Space Planetary Exploration

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  世話人 中村 智樹 先生のコメント  
 7月10日にスリーエム仙台市科学館にて、NASAのMichael Zolensky博士をお招きして、市民向けの(小・中・高生を対象とした)宇宙科学講演会を開催致しました。Michael Zolensky博士には、地球外サンプルリターンミッションについて、今までの歴史や、これからのサンプルリターンミッションでの課題や目的などを詳しく解説して頂きました。彗星や小惑星から持ち帰るサンプルを研究するというお話に、参加者も大変興味を持っている様子でした。夢のある内容に加えて、現実的な実情についてもお話し頂けたことで、サンプルリターンミッションについて、一般の方々の理解も大変深まったのではないかと思います。講演後も、Zolensky博士の講演に興味を持った子供たちからの質疑がたくさん寄せられ、大いに盛り上がりを見せた講演会となりました。ご協力賜りました仙台市科学館の皆さま、主催の東北大学知のフォーラム関係者の皆様には深く感謝申し上げます。

We held public lecture meeting about planetary science at Sendai City Science Museum and invited Dr. Michael Zolensky belonging to NASA Johnson space center. Dr. Michael Zolensky lectured about "Astromaterial Sample Returns mission". He talked about history and future problem and purpose of Astromaterial Sample Returns mission. The participants were very interested in his lecture and asked him many questions. This public lecture meeting was huge success.We had the office staff of Sendai City Science Museum and Tohoku Forum for Creativity at Tohoku University supported for the public lecture meeting. We sincerely appreciate everyone's support.

7月18日(月・祝):Ocean and Atmosphere Interactions, and Global Warming

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  世話人 須賀 利雄 先生のコメント  
 7月18日に、東北大学理学研究科青葉サイエンスホールにおいて、東北大学知の創出センター主催の「知のフォーラム市民講演:スーパーエルニーニョと異常気象」を開催しました。参加者は50名を超え、県外からの参加もありました。気候研究で世界をリードするShang-Ping Xie教授(米国カリフォルニア大学サンディエゴ校スクリプス海洋研究所)に、エルニーニョのしくみ、2014年から2016年にかけて発生したスーパーエルニーニョの特徴、このエルニーニョと日本を含む東アジアの異常気象の関係をわかりやすく解説してもらいました。その後、小グループごとの講演内容に関する自由討論の時間をはさんで、活発な質疑応答が行われました。

"Public Lecture - Super El Nino and Extreme Weather," sponsored by the Tohoku Forum for Creativity at Tohoku University, was held at Aoba Science Hall, Graduate School of Science, Tohoku University on July 18. We had more than 50 participants, including those from outside Miyagi Prefecture. Prof. Shang-Ping Xie, a leading scientist in the field of climate research, at Scripps Institution of Oceanography, UCSD, gave plain explanation on mechanism of El Nino, characteristics of the super El Nino event from 2014 to 2016 and its influence on extreme weather in East Asia including Japan. After free small group discussion, all participants enjoyed a plenary lively question-and-answer session.

2016年8月 4日レポート

7月13日(水)〜15日(金)International Workshops:Dynamics and Interactions of the Ocean and Atmosphere

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  Dynamics and Interactions of the Ocean and Atmosphere代表
須賀 利雄 先生のコメント  
 7月13日~15日に、東北大学理学研究科青葉サイエンスホールにおいて、東北大学知の創出センター主催の「知のフォーラムワークショップDynamics and Interactions of the Ocean and the Atmosphere」を開催しました。日ごろ一緒に議論する機会が少ない海洋と大気、それぞれの専門家を国内外から集め、その力学的共通性や大気海洋相互作用に着目した活発な議論を行いました。気候変動の理解に不可欠な大気と海洋の力学および相互作用に関する新たな研究の方向性について多くの示唆が得られました。

"International Workshop - Dynamics and Interactions of the Ocean and the Atmosphere," sponsored by the Tohoku Forum for Creativity at Tohoku University, took place from July 13 to 15 at Aoba Science Hall, Graduate School of Science, Tohoku University. Atmospheric/oceanic scientists usually working on their own domains gathered from home and abroad and had lively discussion on analogies and commonalities in atmosphere/ocean dynamics and their interactions, yielding various useful suggestions for future directions of atmosphere/ocean research, which is essential for understanding of climate change and variability.
2016年8月 4日レポート

7月4日(月)〜6日(水)International Workshops:Planetary Science and Space Exploration

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  Planetary Science and Space Exploration代表 中村 智樹 先生のコメント  
 7月4日~6日の3日間にわたり、東北大学理学部青葉サイエンスホールにて、東北大学知の創出センター主催の「知のフォーラムワークショップEarth and Planetary Dynamics:Planetary Science and Space Exploration」を開催致しました。国内外から、惑星科学分野の最前線でご活躍されている先生方をお招きして、はやぶさ、スターダスト等のサンプルリターンミッションに関して研究成果等をご講演頂きました。現状理解の整理と今後の研究展開を模索することのできた、大変有意義なワークショップとなりました。

We held the " International Workshop - Earth and Planetary Dynamics: Planetary Science and Space Exploration" sponsored by the Tohoku Forum for Creativity at Tohoku University, from 4th July to 6th July, at Tohoku University Faculty of Science Aoba Science Hall. We invited researchers who are active in planetary science and space exploration research fields. And we had them give a speech about research results related to the "Hayabusa" and "Stardust" sample return missions.
We were able to explore the current state of understanding and future research plans about planetary science through this workshop.
2016年8月 4日レポート

7月3日(日)〜6日(水)International Workshops:New Challenges in Volatile Cycling in the Deep Earth

7月3日(日)津波サイトエクスカーション
プログラムに先駆けまして津波サイトエクスカーションが行われました。参加者は36名。理学研究科地学専攻の大谷栄治先生、鈴木昭夫先生が世話人として参加されました。ガイドは、東北大学災害科学国際研究所 災害リスク研究部門 津波工学研究分野 サッパシー アナワット 准教授です。アナワット准教授は津波工学研究を専門とされています。エクスカーションでは、専門的な見方から震災当時の様子等、詳細な解説があり、参加者からも様々な意見が飛び交っていました。あいにくの空模様の中、宮城県仙台市から山元町の津波サイトを見学しながらバスで移動していきます。参加者から「仙台市から程近い場所で津波が起こった事に驚いた」などの声がありました。

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7月3日(日)〜6日(水)International Workshops:New Challenges in Volatile Cycling in the Deep Earth Register Now

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2016年7月22日レポート

7月17日 学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2016が開催されました

 7月17日、東北大学川内北キャンパス他にて学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2016が開催されました。本イベントは、「科学の"プロセス"を子どもから大人まで五感で感じられる日」をコンセプトに、「学都」として知られる「仙台・宮城」において、2007年度から毎年7月に開催している体験型・対話型の科学イベントで、今年で10周年を迎えました。
 理学部・理学研究科からも講演や体験プログラムで出展し、多くの参加者で賑わいました。
学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ

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最先端技術で探る果ての宇宙~宇宙の果てはどうなっているの?~/
南極望遠鏡計画と第2の地球探査~第2の地球を探せ!~

東北大学理学研究科天文学専攻

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オーロラふしぎ発見!
東北大学理学研究科太陽惑星空間系領域

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謎の化石ティラコセファラの正体を探れ!
みちのく博物楽団・東北大学総合学術博物館(自然史標本館)


2016年7月20日レポート

7月6日(水)東北大学サイエンスカフェ「取説「カガクブッシツ」~正しく知ろう化学物質~」

 7月6日(水)、せんだいメディアテーク1階オープンスクエアにて、第130回東北大学サイエンスカフェ「取説「カガクブッシツ」~正しく知ろう化学物質~」が開催されました。講師は理学研究科化学専攻の寺田 眞浩 教授。当日は、サイエンスカフェ始まって以来の初の水曜開催、そしてあいにくの大雨の中、大勢の方々にご参加いただきました。
 化学物質(カガクブッシツ)は、分野や文脈に応じて様々な意味で用いられている言葉ですが、メディアで扱われる場合は「人工的(工業的)に合成した物質。天然物に相対する概念として用いられる」ことが多く、得てして悪者扱いです。寺田先生のご講演の中で、化学物質の本来の姿を読み解いていきます。講演後は、各テーブル毎にディスカッションです。寺田研の学生達がファシリテータとなり、皆さんのご意見をまとめ、最後に各テーブル毎に寺田先生に質問を投げかけます。
 参加者からは「難しい課題については、分かりやすく具体的に説明があり、また、参加者の意見、ファシリテータのまとめ、引き出し方もよかった」「講演をとても楽しむことが出来ました。ありがとうございました。」などの感想をいただきました。

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  理学研究科化学専攻反応有機化学研究室 M1 赤平史織さん  
 一般の市民の方々に対して自分の研究分野の専門的な知識をお伝えするという機会は初めてだったので、分かりやすく、興味を持てるような構成を考える事がとても新鮮でした。本番では、市民の方々が一つ一つの話に頷いたり驚いたりといった生のリアクションを見ることができ、やりがいを感じました。ディスカッションでは同じテーブルで互いに意見を積極的に交し合いながら、非常に近い距離で問題に向き合うことで、普段は思いつかないような鋭いご意見をいただけたりと、貴重な経験になりました。
2016年7月20日レポート

7月9日 OLIS-東北大学理学研究科保険フォーラムが開催されました

 7月9日、理学部数理科学記念館(川井ホール)にて「OLIS-東北大学理学研究科保険フォーラム」が開催されました。本フォーラムは、多くの学生に保険の知見を深めてもらうことを目的に全国の各大学と連携して開催されており、東北大学では2014年に続いて2回目です。今回のテーマは、「保険業界におけるキャリアパス~アクチュアリー資格と使命~」と題し、3名の東北大OBが講演されました。
 アクチュアリーとは、確率論・統計学などの数理的手法を用いてビジネスにおける将来のリスクや不確実性の分析・評価などを行う人や資格のことで、日本では現在約4,000人の会員がおり、生命保険会社や損害保険会社、信託銀行などをはじめ多彩な分野で活躍しています。参加した学生からは「学生時代どんなことを身につけたか」「英語力についてはどの程度必要か」など質問が相次ぎ、アクチュアリーや保険業界を目指すきっかけになった人もいるのではないでしょうか。

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講演1「アクチュアリー業務の広がり」 
第一生命保険(株)監査役室部長 宮澤仁司氏

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講演2「生保アクチュアリーのキャリアパス」 
ジブラルタ生命保険(株)米国会計数理チームリーダー 夏井芳樹氏

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講演3「損害保険とアクチュアリー」 
損保ジャパン日本興亜(株)経理部副長 相馬直樹氏


2016年7月19日レポート

7月11~15日 木星探査機JUICE 電波・プラズマ波動観測装置 RPWI チーム会議 が開催されました

 7月11~15日に「木星探査機JUICE 電波・プラズマ波動観測装置 RPWI チーム会議」が理学研究科合同C棟で開催されました。
 「JUICE」 は「JUpiter Icy Moon Explorer」の略で、木星の4つのガリレオ衛星のうち、氷の地殻を持つと考えられている3つの衛星、エウロパ、ガニメデ、カリストを主な観測対象とした探査機です。JUICE計画はESA(欧州宇宙機関)が主導し、日本と米国も参加し科学搭載機器の開発が進められています。JUICEは2022年に打上げられ、2029年に木星系に到着、その後、約4年に渡り木星を周回し、ガリレオ衛星を巡りながら観測を行う予定です。JUICEには各種撮像装置やレーザー高度計等の衛星表面を計測する機器に加えて、プラズマ計測器や磁場計測器等、木星や衛星周囲の電磁現象・環境を計測する10を越える科学計測器の搭載が予定されています。「RPWI」はその一つで、名称は「Radio and Plasma Wave Investigation」(電波・プラズマ波動探査装置)の略、0~1.6MHzの電場、80KHz~45MHzの電磁波を計測する装置です。RPWIの開発にはヨーロッパの5カ国と日本が関わっており、開発責任者はスウェーデン宇宙物理研究所のJ.-E.Wahlund博士がつとめています。日本は、本学理学研究科地球物理学専攻の笠羽康正教授が共同開発責任者を担い、学内外の研究者・技術者とともにRPWIの高周波数電波受信部の開発を行っています。RPWI開発は2019年までの完成を目標に進められており、現在は、試作機の特性確認に基づき開発要素の洗い出しと改良に向けた策定を行っている段階です。
 今回の会合は、ヨーロッパ、日本のチームメンバー30余名が一堂に会し、進捗状況や開発に関わる情報を確認・共有するとともに、互いの機器の接続方法や共通部分の仕様について議論し、今後の開発に向けた諸仕様の決定や課題の整理・明確化のために行われたものです。

#木星探査機JUICEについては以下もご参照下さい。
https://juice.stp.isas.jaxa.jp/
http://sci.esa.int/juice/

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開発責任者J.-E.Wahlund博士による研究対象に関する議論の一コマ

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装置開発に関わる議論の一コマ


2016年7月 2日レポート

数学専攻 大学院入試説明会

 7月2日(土)、数学専攻の大学院入試説明会が青葉山キャンパス数理記念会館(川井ホール)で行われました。今年は42名の出席者があり、内3割は学外からの参加となりました。
 司会進行を務められた 大野 泰生 先生は、数学教室の紹介、分野の説明(代数学及びWPI)、大学院入試の説明などをお話しされました。数学教室の紹介では、数学専門誌「東北数学雑誌」出版のこと、教育プログラム、就職状況から仙台暮らし事情まで、とても幅広い情報をご説明されました。
 また、それぞれの分野の説明は、坂東 重稔 先生(幾何学)、瀬片 純市 先生(解析学)、博士課程3年の 沖坂 祥平 さん(数学基礎論)が行いました。その後、修士課程2年の瀬楽 健斗 さん、窪田 隆弘 さんら、在学生からの挨拶があり、懇談会ではざっくばらんに質問が飛び交いました。
今回は学内での説明会となり、実際に理学部キャンパスに足を運んでいただくことで大学の雰囲気、そして先生や先輩との距離感などなどを体感出来たのではないでしょうか。
 

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