今日で御用納め、2013年も残すところもうちょっと。そんな訳で今年を振りかってみました。取材でいろんな所に行かせていただきましたが、特に印象に残っているのはKavli IPMU-カブリ数物連携宇宙研究機構です。なんといっても建物がおしゃれで素敵でした。サバティカルでちょうどIPMUに滞在中の二間瀬先生にお願いして、案内していただきました。
もう、建物内には黒板が至る所に置いてあり、研究するための施設ですね。だからといって、冷たい雰囲気があるわけでなく、黄色い壁や木目調のインテリアでぬくもりのある佇まいになっているあたりがさすがです。機会があったらもう一度行きたいな。
12月14日(土)、数理科学記念館にて、オムニバス講座「数学の魅力」が学部2年生、3年生を主な対象として開催されました。「数学の魅力」は、最先端数学の 一端に触れることによって勉強する上での新たな動機を与え、また、研究に対するそれぞれの先生方の情熱、姿勢、考え方に触れてもらい、生身の数学というものに触れてもらうことを目的に石毛和弘先生が企画したものです。また、日々の講義の枠にとらわれず、東北大の学生に新たな数学の魅力を発信できればという思いもあり、オムニバス講座を企画してみたとのことです。
【石毛先生:実施してみての感想】
○ 「初めての企画であったのでどうなるのか不安でしたが、1年生、2年生、3年生を中心に総数75名もの参加者あり、また、講師の先生方のおかげをもって、大盛況の内に終えることができたと思います。私自身、各講師の先生方の情熱あふれる講演を聴講させて頂き、とても楽しく贅沢な時間を過ごさせて頂きました。
アンケートでは、講義が難しかったという感想もある一方、大変興味深い企画であり、来年度以降も是非、開催して欲しいという意見が大多数でした。数学の勉強に対する質問コーナーでは、講義中ではなかなか触れられない数学に対する考え方や励ましもできたような思っております。また、結果的に、学年を横断した学生間の交流を促進させる予想外の効果があったようです。」
-----確かに、終始、石毛先生が楽しそうにしていらっしゃいました。数学科の学生が明るく講演を聴いている様子に驚かされました。最後の座談会は先生たちの意外な面が見られて良かったです。(陶山)
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11月29日(金)、せんだいメディアテークにて萩野浩一先生のサイエンスカフェ「日本の名前がつくかもしれない!?~新元素113番のはなし~」が開かれました。
昨年、理化学研究所は、新たに3個目の113番元素の同位体(質量数278)278113の合成を確認しました。この278113は、これまでに理研が確認した2個とは異なる新たな崩壊経路をたどったため、113番元素の合成をより確証づけるものとなります。113番元素は未認定の元素であり、名前がまだありません。113番元素の命名権が認められると、「元素周期表に日本発の名前を書き込む」という日本の科学者の夢がかなうことになります。今回のサイエンスカフェでは、新元素にまつわる研究と「核図表」を使って各テーブルでディスカッションをするという2つの構成になっていました。周期表はみなさんよく知っていると思いますが、「核図表」を初めて見た方もいらっしゃったのではないでしょうか?箱の色と種類の違いによって原子核の性質を表しています。
【議論のテーマ】
1.鉛(82番)までに元素で青色の箱がない元素が2つあります。何と何でしょうか?
2.14Cの寿命と同じ時間遡ると日本は何時代?
3.青色の箱がとびとびに出てくるところ:
・青と青に挟まれた不安定な原子核に共通する性質とはなんでしょうか?
・また、なんでとびとびになると思いますか?
※答えはスライドショーの中にあるよ
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11月28日(木)、平成25年度東北大学理学研究科・理学部技術研究会が開催されました。理学研究科・理学部技術系職員は、それぞれの専門的な知識・技能を生かし、幅広く研究・教育を支援しています。この技術研究会は、発表を通して技術上の創意工夫などを共有するとともに、他分野の技術についても知識を広げ、技術系職員全体の技術力向上を図ることを目的として開かれています。
福村研究科長より、自分たちが世の中に貢献していることを積極的に発信していって欲しい、成果を皆さんで共有して次代の技術を身につけてくださいとの挨拶がありました。今年は薄片標本やガラス標本など技術職員の仕事がみえるような展示スペースが設けてあり、担当者からどのように製作をしているのか直接お話しがきけるので、技術職員同士の交流スペースとなっておりました。
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日本化学会東北支部は、今年70周年を迎えました。これを記念して、2人のノーベル化学賞受賞者と国際的に著名な研究者を招いての特別講演が9月29日(日)、30日(月)に川内萩ホールにて開催されました。
* 日本化学会東北支部website
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東北帝国大学理科大学設立当初に、ドイツから購入したクランツ標本があるとうかがって、地学専攻 長瀬敏郎先生のところにお邪魔しました。クランツ標本と呼ばれている標本は、世界的に有名な鉱物・岩石・化石標本の取り扱い商、クランツ商会から1912年に購入したもので、岩石標本、鉱物標本、化石標本、薄片標本、結晶模型からなります。世界中の有名な資料から構成されており、X線科学分析などの標準試料として用いられました。
■岩石標本■
■手に持っているのはトパーズ■
■手書きのラベル■
■標本台帳■
カード式になっており、アルファベット順に並べられ、木箱に保管されています。
■結晶形態模型■
鉱物の対称性を学ぶときに用いられる木製の結晶形態模型。個々の鉱物模型には、番号、形態名、ナウマンの面記号、ミラーの面指数、この形態を示す鉱物名、文献が記載されています。
■アフリカの星「カナリン」(レプリカ)■
1905年1月26日南アフリカのプレミア鉱山に長さ101mm×幅50.8×高さ63.5mm、重さ621.2gの巨大なダイヤモンドが発掘されました。現在では世界第2位になってしまいましたが、それまでは世界最大のカットダイヤモンドとして有名。
■化石標本■
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10月30日(水)、物理学科・物理学専攻 進学・就職ガイダンスが行われました。このガイダンスは、第一部が進学ガイダンス、第二部が就職ガイダンスの二部構成となっています。専攻長の前田和茂先生より、「みなさんは物理学の勉学に励み、スキルをUPして、能力を磨いてこられたのだから、もう少し極めたいと思ったのならできる限り進学を真剣に考えて欲しい。先輩たちの話、就職担当の先生の話を参考に社会に向けてしっかりと目を開いて歩んで行ってって欲しい。」と挨拶がありました。
実体験に則した先輩方の話は、博士課程に進むメリット、デメリットや就活での失敗談も全部お話してくれたので、とても参考になったのではないでしょうか?
【第一部】
▪ 学科委員 落合明先生の説明
▪ 核放射線物理学講座 早水友洋(D2)さん
▪ 表面物理研究室 松下 ステファン悠(D2)さん
【第二部】
▪ 就職担当 倉本義夫先生 今年度の就職状況について
▪ 就職担当 田村裕和先生 注意事項説明
▪ 物性理論研究室 山崎智史(D3)さん
▪ 素粒子・宇宙理論研究室 岡本 昂(M2)さん
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自然史標本館にガチャガチャが設置されてました。「地球のたからもの」という展示品をモチーフにしたオリジナル缶バッチです。根本さんによると学生さんがデザインしたものらしい。1回100円で5種類あります。ちなみに、今回、わたしがとったのは、『黄鉄鉱・電気石』、『大型6枚サンゴ骨格標本』、『ステゴサウルス全身骨格(レプリカ)』の3種類でした。
〒980-8578
仙台市青葉区荒巻字青葉6-3
理学研究科物理系研究棟 725号室
月曜日~金曜日 AM9:00~PM15:30
TEL:022-795-6708
mail:sci-koho[at]mail.sci.tohoku.ac.jp
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