生物学科 / 生命科学研究科

概要

生物学科では、分子から細胞、動植物個体の発生や環境適応、進化、脳・認知・行動など、多様なレベルを研究対象とし、生物に共通するしくみや個別の原理を解明するための教育と研究を進めています。
38億年前に誕生した生命は、46億年前に誕生した地球を舞台にさまざまなドラマを展開してきました。そして現在の地球上には200万種以上の多様な生物が存在していると推定されています。分子、細胞、個体、集団、環境それぞれの階層レベルで見られる生命現象は、相互に連携しながら、地球生態系としての調和を達成しています。私たちがなによりも大切にしているのは、なぜだろうという疑問を抱く好奇心と、生命現象の不思議と美しさの秘密に迫りたいという探究心です。
生物学科の卒業生の約8割は大学院生命科学研究科に進学し、生命科学の基礎研究と、その成果を、医学、農学、地球環境問題の解決につなげる研究を進めています。

受験生の方へ

21 世紀の地球・惑星科学では、46 億年前にガス星雲である原始太陽系から地球などの惑星が急速に形成され、40 億年前には地球表面が徐々に冷えてプレートテクトニクスが始まり、30 億年前から有機物から最初の生命への進化が生じたことなどを明らかにしてきました。しかし、原始太陽系からの惑星の誕生、地球の形成や初期進化、生命の誕生と地球・生命の相互作用、地球中心核の構造と物性などは未知な部分が多く、物理学・化学・生物学などとの融合科学として発展しています。そのため、ナノサイズからマクロサイズの連続的な階層での研究が進んでいます。

先輩からのメッセージ

本学科には、生態系の成り立ちや進化、個体の形づくりや行動、細胞内の分子機構など多岐にわたる研究分野があり、自分の興味のあるテーマを見つけ探究することができます。私自身は細胞内の分解現象に着目し研究を行っていますが、自分の興味に向き合い実験によって新たな事象を発見できる楽しさを感じています。生物の世界に興味がある方はぜひ生物学科で学んでみてください!
生命科学研究科
博士課程前期1年
新潟県立新潟高等学校出身
池上 夏汀 さん
私が考える生物学の魅力は、生き物が持つ複雑さや緻密さへの驚きです。生体内での化学・物理反応も、生態系レベルでの生物の相互作用も、これほど複雑なシステムが誰が意図したわけでもなく勝手に進化したという事実に面白さを感じます。生物学科では、さまざまな分野からそのメカニズムや進化の歴史を掘り下げることができます。
学部4年
長野県野沢北高等学校出身
岩下 知 さん
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  • 研究成果発表
  • ぶらりがく
  • 青葉山の面々

研究室一覧

組織形成
組織を形づくる細胞たちのふるまいと維持のしくみを理解する
植物発生
植物の形づくりのメカニズムを理解する
脳機能発達
脳が変わる機構を明らかにし、その制御を目指す
膜輸送機構解析
細胞内で起こる様々な小胞輸送の仕組みを分子レベルで理解する
植物細胞壁
植物細胞壁の情報処理機能を遺伝子・蛋白質・糖質のレベルで解明する
発生ダイナミクス
受精卵から動物個体ができるまでを解き明かす
動物発生
脊椎動物の付属肢を題材とした動物の形づくりのメカニズムを読み解く
脳神経システム
脳の機能的構造を理解する
神経行動
学習・記憶の脳神経基盤を解き明かす
進化生物
生物多様性の進化をゲノムと生態から探る
生態系機能
なぜ、さまざまな植物が共存して、うまく生活しているのだろう?
水圏生態
多様な生物群集の成立と維持機構を理解する
機能生態
生物のなぜ:HowとWhyを探る
海洋生物多様性
発生・進化・生態の観点から海洋生物の多様性を理解する
生物多様性保全
生態、進化研究から、保全を目指す
統合生態
生態系を特徴付ける多様性・複雑性・適応進化を統合的に理解する

東北大学 理学研究科・理学部