東北大学 大学院理学研究科・理学部

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小松英一郎教授(テキサス大学天文学科)が第25回西宮湯川記念賞を受賞されました

本研究科天文学専攻ご出身の小松英一郎教授(36歳)が、「宇宙マイクロ波背景輻射を用いた初期宇宙理論の検証」により、第25回西宮湯川記念賞を受賞されました。


<学部、大学院で当時指導教官だった二間瀬敏史教授よりお祝いコメント>


  今年度、西宮湯川記念賞が本学理学研究科出身のテキサス大学オースティン校の小松栄一郎教授に贈られた。この賞は日本で最初のノーベル賞学者、湯川秀樹博士がかつて西宮に住まわれていたことを記念して西宮市が毎年40歳以下の研究業績の優れた物理学者に贈っている賞である。
  小松教授は私の学生の中でもとても印象深い学生であった。というのは声が大きく彼とのゼミが始まると何部屋も離れた院生部屋からも彼の声が聞こえたそうである。声が大きいばかりでなく勉強したことを完全に理解しようという姿勢が強く、何でもよく質問されたことを覚えている。最初は首をひねるような質問であったが、1年、2年するうちにまともな質問をするようになり、最後には修士で宇宙マイクロ波背景放射についての2編の学術論文を書くまでになった。博士課程に進学してからは理論的研究ばかりでなく実際の観測データをつかった研究で、当時、打ち上げ間近に迫っていた宇宙マイクロ波観測衛星(通称WMAP)のデータ解析の中心地プリンストン大学につてがあって2年間ほど留学することになり、実力を認められ解析チームの一員として活躍することになった。この研究が今回の受賞につながった。
  西宮市出身の彼にとって西宮賞は特別であったようで、受賞直後にオースティンを訪れた時、「これまでいくつかの賞を受賞しましたが、初めて両親が分かる賞を受賞できた」と喜んでいた。今回の受賞を聞いてかつての彼とのゼミを懐かしく思い出すと同時に彼の今後の活躍を期待したい。また彼の口癖である「後輩が欲しい」を満足させるような研究者が理学研究科から続々と生まれることを期待したい。

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