東北大学医学部出身の作家である「どくとるマンボウ」こと故・北杜夫氏は、幼少の頃から昆虫採集に傾倒し、その著作にも数多くの昆虫を登場させた。中でも氏自身の昆虫にまつわる体験や観察をもとに描かれたエッセイ「どくとるマンボウ昆虫記（1961年）」には、チョウ・トンボ・バッタからノミ・シラミに至るまで185種もの虫たちが現れる。昆虫に対する深い洞察と愛情、独自の自然観をユーモアたっぷりに著した文章は、現在も子どもから大人まで広く親しまれています。
今回の企画展「追悼・北杜夫　どくとるマンボウ昆虫展＠東北大学」は、2011年10月に84歳で死去した北杜夫氏への追悼の思いを込めながら、「どくとるマンボウ昆虫記」に登場する昆虫のほぼ全種類（185種中183種）を氏の文章とともに展示します。氏自らが採集した標本や、実際に使用していた採集用具も展示します。また「どくとるマンボウ青春記」にえがかれた東北大学や仙台のようすもあわせて紹介します。氏の面影を感じつつ、氏が愛した昆虫たちの世界にふれる展示会です。
関連企画として、５月３日（木）に今回の展示物の制作者で日本昆虫協会理事の新部公亮氏によるギャラリートーク、６月２日（土）に北杜夫氏の娘でエッセイストの斎藤由香氏による講演会を開催します。

■開催期間：２０１２年４月２８日（土）～６月１７日（日）
■会場：東北大学総合学術博物館（理学部自然史標本館）展示室１階および２階
■総合学術博物館ホームページ
■主催：日本昆虫協会、日本アンリ・ファーブル会、東北大学総合学術博物館
■協力：軽井沢高原文庫、世田谷文学館、東北大学史料館、東北大学附属図書館医学分館
■ポスター、概要

●関連企画●

✽公開講演会「どくとるマンボウ家の素顔」
■日時：２０１２年６月２日（土）１３：００から１５：００
■会場：東北大学理学部 生物・地学共通講義室＊キャンパスマップ
■講師：斎藤由香（北杜夫氏ご令嬢，エッセイスト）
■申込み締切：５月２８日（月）必着
■申込み方法はこちら