昨年度、理学研究科をご退官されました塚本勝男先生が、"結晶成長のその場観察による研究"により結晶成長国際機構(IOCG)Frank Prizeを受賞しました。
この賞は、結晶成長の基礎を築いたF. Charles Frank博士にちなんで名付けられた賞で、これまで8名の受賞者がいますが、日本からの受賞は初めてとなります。
■受賞者:塚本勝男(東北大学大学院理学研究科 客員研究者)
■賞名:結晶成長国際機構(IOCG)Frank Prize
■受賞日:2013年8月14日
■備考:
結晶成長国際機構 (International Organization for Crystal Growth)
塚本先生よりメッセージをいただきました
ー受賞の喜びー
1940年代に結晶のらせん成長メカニズムや転位論の発展に決定的な役割を果たしたSir Charles Frankの名を冠したフランク賞を日本で初めて受賞できることは大変光栄です。
1974年に第4回結晶成長国際会議(ICCG-4)が東京で開催された時には、日本には半導体を始め応用分野に優れた研究があるが、基礎研究はまだまだ世界に追いついていないと言われていた。それから40年たった今、結晶成長の基礎研究に与えられるFrank賞を受賞できることは、私の研究生活の上で最大の喜びでもあります。
1989年に仙台でICCG-9が開催された時には、結晶成長の応用研究に与えられるロディース賞が元東北大学総長の西澤潤一先生に授与されました。今回の受賞と併せて、応用分野だけでなく基礎研究でも日本の結晶成長研究のアクティビティをあげることができれば幸いです。
東北大学大学院理学研究科/大阪大学大学院工学研究科 塚本勝男先生
Posted on:2013年8月 7日