東北大学 大学院理学研究科・理学部

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小野高幸先生のご逝去を悼む

東北大学理学研究科教授、小野高幸先生のご逝去を悼み、東北大学理学研究科を代表し、謹んで哀悼の意を表したいと思います。


小野高幸先生は、1950年のお生まれです。東北大学理学部を卒業後、東北大学大学院理学系研究科地球物理学専攻の博士課程を修了され、理学博士の学位を授与されております。1980年、国立極地研究所に勤務されてから、1994年に東北大学理学部に助教授として赴任されました。2000年に教授に昇任後、2003年には宇宙地球物理学科長、2008年には短期間ではありましたが地球物理学専攻長も努められました。理学部・理学研究科の研究教育と管理運営に大きく貢献された現職の先生を失ったことは本当に残念です。


小野高幸先生は、地球・惑星及び宇宙空間の電磁気・プラズマの研究に専念されてきました。特に2011年から5年間は、「波動粒子相互作用直接観測システムの開発による相対論的電子加速機構の研究」という課題名で基盤研究(S)が採択されており、この研究を遂行する道半ばで倒れられたという事は、さぞかし無念であったであろうと想像する次第です。超高層物理学分野の研究者コミュニティにとっても多大な損失であり、研究者も学生も悲嘆に暮れていることでしょう。先生の研究室のある物理系研究棟の前では、杖をつきながらゆっくりと歩いている先生を良くお見かけしました。今になってみれば、病と闘い痛みに耐えながらも最先端の研究を行い、多数の学生を教え育てていたのだと、そのお姿を偲ぶばかりです。残された研究も学生も、理学研究科が継承し支える覚悟です。どうぞ安らかにお眠り下さい。


東北大学 理学研究科長 福村裕史

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