東北大学 大学院理学研究科・理学部

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長谷川昭名誉教授の日本学士院賞及び恩賜賞受賞が決定しました

 優れた業績を挙げた研究者に贈られる日本学士院賞及び恩賜賞に、長谷川 昭 名誉教授 (元理学研究科教授)の受賞が決定しました。
 授賞式は6月に東京・上野の日本学士院で行われる予定です。


■研究業績:「沈み込み帯のテクトニクスに関する地震学的研究」


■受賞理由:
 典型的なプレートの沈み込み帯である東北日本に高感度・高精度の地震観測網を構築し、高品質データに見合う緻密な解析手法を開発することにより、沈み込み帯の地殻・マントル構造と地震活動を世界のどこよりも高い解像度と精度でもって明らかにしてきました。スラブ内の二重深発地震面の発見に始まり、スラブ微細構造の解明、火山フロントに向かうマントルウェッジ内のマントル上昇流の検出、地殻中を上昇する溶融体と地震・火山活動との関連の解明、内陸地震・プレート境界地震が低応力下で発生する証拠の提出など、ここで見出された現象が、その後の検証によって世界の沈み込み帯に共通する現象であることが確認された例は数多くあります。さらに、地震・火山現象と島弧地殻・マントル構造との関連を「プレートの沈み込みに伴って移動する水」をキーワードにして理解する途を開くなど、この分野の重要課題の解明に大きく貢献しました。


■受賞コメント:
 沈み込み帯の地震の発生機構の解明を目指して、大学院生を含め、多くの共同研究者の方々と長年にわたり研究を進めてきました。将来的に地震発生予測の高精度化につながると思ったからです。その結果が評価され、とてもうれしく思っています。今後も研究に精進し、地震発生機構の理解を深めていきたいと思います。


■リンク:
日本学士賞website http://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2017/031301.html




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