「自分は研究者だから政治はわからない」が、「政治家や文科省の学術政策が間違っている」という発言は大学人からよく聞かれる台詞である。
しかし、逆に自分の専門分野について無知な人から、「あなたの研究は間違っている」と発言をされた場合に、平静を保っていられる研究者はどの程度いるだろうか。
大学と学術を取り巻く環境の悪化はとどまる気配がない。大学も学術も社会に埋め込まれている存在であるのだから、その環境を変える手続きは政治である。しかし、大学人の多くは政治を忌避、あるいは無視しているのが現状だろう。
ただ不平不満を唱えるだけで終わるのではなく、正当な手続きで学術や大学をとりまく環境を変え、研究を社会に還元するために、われわれはまず学ぶことから始めねばならない。
そこで本シンポジウムでは、講演者にそれぞれの視点から、学術と政治について講演頂き、政治が学術と大学にもたらせること、学術と大学が社会に貢献できることについて理解を深めたい。パネルディスカッションでは、研究者と政治をつなぐ回路と、社会と大学をつなぐ回路を機能させるために、われわれにできることを議論したい。
どなたでも参加できます、参加ご希望の方は下記よりお申し込みください。
■開催日時:2020年2月28日(金)13:30~18:45
■会 場:学際科学フロンティア研究所 1階 大セミナー室(*G6の建物です。)
■事前申込:ウェブサイトからお申し込みください。
■主 催:学位プログラム推進機構学際高等研究教育院(DIARE)
■共 催:学際科学フロンティア研究所(FRIS)
第1部 講演
大草 芳江(NPO法人natural science理事)
「知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて ~科学・技術教育の実践と今後の活動方針~」
標葉 隆⾺(成城大学文芸学部准教授)
「科学技術・学術研究の社会的基盤と科学技術政策」
川口 康平(香港科技大学ビジネススクール Assistant Professor)
「大学改革の『失敗』?:どう検証すればよいのか」
第2部 パネルディスカッション
「回路をつなぐために」
パネリスト:大草芳江、標葉隆⾺、川口康平、當真賢二(FRIS准教授)
ファシリテーター:田村光平(FRIS助教)
第3部 情報交換会(¥1,000)
学際科学フロンティア研究所 企画部(當真、橋本)
E-mail:kikaku[at]fris.tohoku.ac.jp
*[at]を@に置き換えてください