自然界にあるさまざまな物質は、素粒子からどうのようにして作られているのでしょうか？
素粒子（クォーク）が結びついて陽子・中性子となり、それが結びついて原子核となり、そこに電子が結びついて原子となり、原子同士が結びついて分子や結晶となる、というのが人類が20世紀にたどりついた「常識」です。
ところが、中性子星という超高密度の天体の内部は、この常識が通用しない、とても不思議な物質でできているようです。我々は、大型加速器を使って、「ミニ中性子星」というべき中性子星内部に似た特殊な原子核を人工的に作ってその性質を調べています。その結果を最近可能になった重力波観測などのさまざまな天文観測と組み合わせることで、中性子星物質の謎が解明できると期待しています。
本講演では、こうした最先端の物質研究の世界をご紹介します。

■日　　時：2020年8月8日（土）14:00-15:00

■講演タイトル：「物質の常識をくつがえす中性子星のサイエンス」
　　　　　　　　講師 :田村 裕和 氏（東北大学 大学院理学研究科 教授）

■参加登録：参加希望者は事前に下記URLでの参加登録が必要です。
（先着200名で締め切らせて頂きます）
http://be.nucl.ap.titech.ac.jp/cluster/outreach/seminar2020aug/

■対　　象：高校生以上

■主　　催：文科省科研費 新学術領域研究「量子クラスターで読み解く物質の階層構造」

■お問合せ：E-mail: inquiry_cluster［at］mail.nucl.ap.titech.ac.jp
　　　　　　（［at］を@に置き換えてください）