東北大学 大学院理学研究科・理学部

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化学科 第9回平間賞受賞者が決定しました。

3月2日(火)、第9回平間賞授賞式が行われ、化学の有機化学系、物理化学系、無機化学系の3系から1名ずつ、計3名の学生が平間名誉教授から直接記念品を授与されました。
「平間賞」は、「第一歩」の持つ重みと無限の可能性を知る平間正博名誉教授の篤志により設立されました。「卒業生は、受賞者とともに、副賞のベンゼンに託された思いを感じて欲しい。現代の物質科学を支えているベンゼンの構造化学は、ケクレの見た『夢』で始まったとも言う。未来のロールモデルたる卒業生たちが、これから見るであろう「夢」には、果てる事の無い可能性が秘められている。」という化学教室教員一同の思いが込められています。


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中山 美涼(化学科4年有機化学第一研究室
  「コロナチン立体異性体のCOI1-JAZ共受容体サブタイプ選択性の評価」

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村田 凌(化学科4年計算分子科学研究室
  「強い赤外吸収バンド内における複素屈折率分散の定量的決定と振動スペクトル解析への応用」

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齋藤 瑞己(化学科4年無機化学研究室
  「リチウムイオン内包フラーレンが配位した白金ホスフィン錯体の酸化還元挙動」

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  平間賞について  
「平間賞」は東北大学理学部化学科を卒業する4年生が、卒業研究を終えることで「第一歩」を標し、自らの研究人生の基盤を形づくり始めたことを記念するために設けられた賞です。「第一歩」のもつ重みと無限の可能性を知る平間正博名誉教授の篤志により平成24年度に設立されました。
表彰対象者は「卒業研究を行っている4年次学部学生で優れた卒業研究を行った者」で、有機化学、無機分析化学、物理化学の3系から各1名以内を表彰します。

  平間 正博 先生プロフィール  
東北大学 名誉教授
株式会社アクロスケール 取締役

昭和23年東京都のご出身です。昭和45年に東北大学理学部を卒業されました。
昭和52年東北大学大学院理学研究科博士課程を修了後、米国ピッツバーグ大学、マサチューセッツ工科大学 (MIT) にて博士研究員として天然物全合成を研究されました。
その後、(財)サントリー生物有機科学研究所(中西香爾所長)に勤務され、スタチン系コレステロール低下剤のコンパクチン等を世界に先駆けて全合成されました。
昭和58年に東北大学理学部に移られ、昭和64年1月より教授として、複雑な構造を持った生理活性天然物の化学合成と作用機構等についての先導的な研究を続けられました。
特に、平成13年に完成したシガテラ中毒 の原因毒シガトキシンの世界初の全合成は、天然物合成のランドマーク的業績として世界的に極めて高い評価を獲得されています。
平成23年には"天然物有機化学研究"の貢献により紫綬褒章を受章されました。

学内の経歴としましては、平成18年から理学研究科附属巨大分子解析研究センター長を歴任され、平成20年から平成23年まで東北大学ディスティングイッシュプロフェッサーを務められるなど、平成24年3月のご退職までご活躍されました。

現在も研究者として多忙な日々を過ごされています。

【 受賞歴 】
昭和61年/有機合成化学奨励賞
平成10年/井上学術賞
平成12年/有機合成化学協会賞
平成13年/日本化学会BCSJ賞
平成16年/日本化学会賞
平成22年/藤原賞
平成23年/紫綬褒章
平成31年/日本学士院賞


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