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齋藤理一郎教授(物理学専攻)が江崎玲於奈賞を受賞

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齋藤理一郎教授(大学院理学研究科物理学専攻・教授)が第18回江崎玲於奈賞を受賞することが決定しました。

江崎玲於奈賞は、日本国内の研究機関においてナノサイエンスあるいはナノテクノロジーに関する研究に携わり、新分野の開拓が期待できるとともに世界的に高い評価を得た研究業績を挙げた研究者に授与されるものです。

今回の受賞は齋藤教授の「カーボンナノチューブの電子状態と共鳴ラマン分光の理論」に関する研究業績が高く評価されたものです。



授賞の対象となった研究主題及び研究内容

〈研究主題〉
カーボンナノチューブの電子状態と共鳴ラマン分光の理論

〈研究内容〉
カーボンナノチューブは直径ナノメートル程度のチューブ状物質であり、1991 年、飯島澄男氏により発見され、その構造が決定された。ナノチューブはその巻き方により金属にも半導体にもなる。齋藤理一郎氏は、共同研究者とともに、この巻き方と電子状態の関係を 1992 年に理論的に明らかにした。この論文は明快で分かりやすく、その後のナノチューブ研究の原動力となった。1998 年に同氏が第一著者として出版した"Physical Properties of Carbon Nanotubes"はナノチューブ研究の教科書として認められている。グラフェンやナノチューブなどのナノカーボン材料の重要な評価方法が共鳴ラマン分光である。同氏は、ナノチューブのフォノンとそれに基づく共鳴ラマン散乱の理論的研究も行ったが、これはラマン分光で試料構造を評価するための基礎として重要な役割を果たしてきた。同氏の理論的研究は非常に基礎的であるが、ナノチューブの研究を開始するにあたって必ず最初に学ぶべき基本的事項である。このように、同氏は理論面から世界のカーボンナノチューブ研究の発展を牽引した。



リンク

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■ 齋藤理一郎教授(大学院理学研究科)が江崎玲於奈賞を受賞



問い合わせ先

東北大学大学院理学研究科物理学専攻
教授 齋藤理一郎
TEL:022-795-7754
E-mail:rsaito[at]flex.phys.tohoku.ac.jp
*[at]を@に置き換えてください



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