海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」という。)、東京大学地震研究所、北海道大学大学院理学研究院、東北大学大学院理学研究科、千葉大学大学院理学研究院、東京海洋大学学術研究院海洋資源エネルギー学部門、東海大学海洋学部、京都大学防災研究所、兵庫県立大学大学院理学研究科、鹿児島大学大学院理工学研究科からなる研究チームは、令和6年2月19日よりJAMSTECが所有する学術研究船「白鳳丸」(写真1)を用いた調査航海(第二次)において、令和6年1月に同じく「白鳳丸」調査航海(第一次)により設置した海底地震計(OBS、※1)34台のうち26台及び海底電位磁力計(OBEM、※2)2台全ての観測機器の回収(図1)とOBS約20台及びOBEM約5台の追加設置を主とする調査航海を下記の日程・海域で実施いたします。
第一次調査航海にて設置した残りの観測機器(OBS8台)及び今回の第二次調査航海で新たに設置する観測機器は令和6年夏頃の回収を予定しています。回収後、得られたデータを詳細に分析し、今回の地震を起こした地震断層の実態や地震・津波の発生メカニズムを明らかにするとともに、地震活動の推移の把握等を目指します。調査結果は、令和6年春頃に地震調査研究推進本部地震調査委員会等に報告する予定です。
本調査航海は文部科学省科学研究費補助金(特別研究促進費)(23K17482)の一部支援により行います。
また、令和6年3月には同じく「白鳳丸」を用いて、震源断層の構造探査の実施等を目的とする第三次調査航海を予定しています。
□ 令和6年能登半島地震に伴う学術研究船「白鳳丸」緊急調査航海の実施について
記
○ 「白鳳丸」航海日程 令和6年2月19日(月)~3月1日(金)
新潟港出港・富山新港帰港
※気象条件や調査の進捗状況によって予定が変更となる場合があります。
○ 調査海域 能登半島沖周辺海域(図1参照)
※1 海底地震計(OBS: Ocean Bottom Seismograph):船舶により海底に設置し、耐圧容器に内蔵したセンサーにより数か月から1年程度地震波を観測し、レコーダーによりデータを蓄えることができる。音響通信により錘を切り離し、自己浮上したところを船舶により回収する。
※2 海底電位磁力計(OBEM: Ocean Bottom Electromagnetometer):海底地震計と同様、船舶により海底に設置し、一定期間磁場及び電場を測定する。取得した磁場及び電場データから海底下の電気の流れやすさを可視化し、流体の分布を把握することができる。
(写真1)学術研究船「白鳳丸」
(図1)海底地震計(OBS)(●)及び海底電位磁力計(OBEM)(◆)の設置及び回収予定位置。
<調査に関すること>
東北大学大学院理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター[web]
教授 日野 亮太
電話:022-225-1950
Email:hino[at]tohoku.ac.jp
<報道に関すること>
東北大学大学院理学研究科 広報・アウトリーチ支援室
電話:022-795-6708
Email:sci-pr[at]mail.sci.tohoku.ac.jp
*[at]を@に置き換えてください