東北大学 大学院理学研究科・理学部

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大西卓哉宇宙飛行士が地学専攻 初期太陽系進化学研究室を来訪されました

2024年8月29日(木)、大西卓哉宇宙飛行士が地学専攻初期太陽系進化学研究室を来訪し、初期太陽系進化学研究室が携わる宇宙環境を利用した実験について意見交換を行いました。大西宇宙飛行士は、2025年にご本人がきぼう(日本実験棟)で実施する可能性のある実験や研究について学びたいと短期帰国の貴重な時間にご来訪されました。

【2024年11月19日追記】
ご来訪時の様子がJAXAのwebページで紹介されました。ぜひ、ご覧ください!
https://humans-in-space.jaxa.jp/space-job/astronaut-report/detail/004230.html


se_logo_s.jpg初期太陽系進化学研究室では、「2022年度「きぼう」での静電浮遊炉(Electrostatic Levitation Furnace: ELF)を利用した材料研究テーマ募集」に応募し、JAXAにより採択された「原始太陽系星雲の高温過程で形成されたコンドリュールの再現実験」の準備をしています。このテーマでは、太陽系の初期に形成された直径1mm程度の球状粒子であるコンドリュールの形成過程を解明するため、静電浮遊炉にて微小重力下での結晶化実験を行い、コンドリュールに見られる典型的な結晶組織や元素分布の再現を目指します。
初期太陽系進化学研究室の中村智樹教授が海外出張で不在であったため、博士課程後期1年の森田朋代さん、渡邉華奈さんが宇宙実験について説明、意見交換を行いました。その後、大西宇宙飛行士と研究室所属の学生との懇談会をご厚意で設けて下さり、大変充実した時間となりました。(画像:「原始太陽系星雲の高温過程で形成されたコンドリュールの再現実験」プロジェクトのロゴ)

森田朋代さん(博士課程後期1年) 今回のご訪問では、私たちの研究グループの背景のご説明や、地上での実験も行い、宇宙で再現しようとしている結晶化の現象の紹介を行いました。同じ時間を共有して実験を行ったり、実際に宇宙での様子や経験談をお聞きしたりすることで、地上と宇宙の実験者のお互いの理解が深まるとても貴重な機会となりました。実験後には、研究室のメンバーを交えた座談会も開催してくださり、お忙しい中時間を作ってくださった大西さん、皆様に感謝しております。来年度の打ち上げ・実験が今から楽しみです。

渡邉華奈さん(博士課程後期1年) 私達のグループが取り組む宇宙実験の学問的意義・目的や原理などの背景を学び、その重要性を理解しようとする、大西さんの真摯な姿勢がとても印象的でした。大きなプロジェクトを担うことへの責任感やそれを成し遂げるために必要な勤勉さを目の当たりにし、今後研究に取り組むうえで大変良い刺激となりました。無重力状態での実験が成功すれば、コンドリュール形成における重力等の影響が明らかになり、今後の地上実験のあり方が変わってくると思います。本プロジェクトに関わる皆様が一丸となって実験に臨み、実験試料が宇宙から帰還することを心待ちにしております。


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宇宙実験の説明を行う森田朋代さん、渡邉華奈さんと大西卓哉宇宙飛行士


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初期太陽系進化学研究室所属学生との懇談


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集合写真



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