お知らせ

青森県東方沖の地震に伴う調査航海の実施について

国立研究開発法人海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」)及び国立大学法人東北大学(以下「東北大学」)は、令和7年12月8日に発生した青森県東方沖の地震(マグニチュード7.5)を踏まえ、令和8年2月4日よりJAMSTECが所有する東北海洋生態系調査研究船「新青丸」(写真1)を用いた調査航海を行いますのでお知らせいたします。

今回の地震は日本海溝・千島海溝において巨大地震が想定されている領域内で発生しました。これを受け、令和7年12月9日午前2時には「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が初めて発表されました。また、地震調査研究推進本部地震調査委員会の評価で余効変動が確認されていることから、地震後のゆっくり滑りが発生していると考えられます。ゆっくり滑りが大地震を誘発する可能性もあることから、震源域近傍の地殻変動観測で滑りの大きさや範囲を把握することが非常に重要です。

本調査航海を皮切りに、東北大学が設置したG25観測点(図1)において、GNSS-音響測距結合方式(GNSS-A)※1による海底地殻変動観測を繰り返し実施します。高精度位置データを時点間で比較することにより、地震時滑り及びゆっくり滑りの有無やその後の推移把握及び地震・津波発生メカニズムの理解に資する知見の取得を目指します。得られた調査結果は、地震調査研究推進本部地震調査委員会等に随時報告するとともに機構ホームページ等で公表予定です。

本調査を含め、JAMSTECでは今後も深海巡航探査機「うらしま8000」を用いた海溝軸での繰り返し高精度海底地形モニタリング及び現在建造に向けて検討を進めている超深海探査母船による海溝斜面における巨大海底地すべり等の地震履歴調査等の観測等、最新の技術を活用した地震・津波・海底地殻変動に係る調査観測を推進していきます。

□ 東北大学ウェブサイト



○ 「新青丸」航海日程  令和8年2月4日(水)~2月9日(月)
     ※気象条件や調査の進捗状況によって予定が変更となる場合があります。

○ 調査海域      青森県東方沖の震源域周辺海域(図1参照)



用語解説

※1:GNSS-音響測距結合方式(GNSS-A):海底に設置した音響トランスポンダと、海面の船舶(またはブイ)からの音波の往復時間を測って距離を求め、同時に船の位置をGNSSで高精度に決めることで、海底基準点の三次元位置を推定する手法です。GNSS衛星からの電波が届かない海底でも地殻変動をcm級の精度で捉えられ、プレート境界域のすべり監視などに活用されています。



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(写真1)東北海洋生態系調査研究船「新青丸」


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(図1)調査予定海域の周辺図



問い合わせ先

<海底調査に関すること>
東北大学大学院理学研究科 地球物理学専攻[web]
教授 日野 亮太(ひの りょうた)
Email:hino[at]tohoku.ac.jp

<報道に関すること>
東北大学大学院理学研究科 広報・アウトリーチ支援室
TEL:022-795-6708
Email:sci-pr[at]mail.sci.tohoku.ac.jp
*[at]を@に置き換えてください



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